ー柊ー 「柊、大丈夫だから」 隣に座っている林が、俺を気遣うように言う。 そんな林も目に涙をいっぱい溜めていた。 俺と林は、大病院の救急病棟の待合室で俯いている。 みどりを思うと泣きそうだが、必死に泣くのを我慢する。 やっと見つけたのに。 こんなにも幸せだった。 みどりがいれば、もうあとは何もいらない。 そう、名誉とか日本代表とか何でもいい。 何でも犠牲にするから……俺からみどりを取り上げないでくれ。