柊と一緒に薄暗くなった街を歩く。
柊がやたら身を寄せてきたりするから、恥ずかしくなって逃げた。
というのも、女子たちにその姿を見られるのが恥ずかしいのだ。
あたしと柊は、高校時代付き合っていたのに喧嘩ばかりしていた。
そう、いちゃついている場面なんて見せたことがなかったのだ。
だからあたしは、当時を知る人に乙女の部分なんて見せられないと思ってしまう。
それなのに柊が、
「なぁ、寒くね?」
わざとらしく言う。
「寒いから、俺のパーカーのポケットに手ェ突っ込んで温めろ」
「は?」
「何だったら下半身触ってもいい」
「うわ、キモ!!
あんたそれ、マジで言ってるの!?」
あたしが大声を出した時だった。



