紺くんとペアになるキーホルダーを買ってきた。
制服のリボンとネクタイをイメージしたようなペアキーホルダー。
願い橋へ行ったあと、ジェットコースターとか観覧車に乗ったりと、たくさん楽しんで帰ってきた。
「紺くん!これスクールバッグにつけませんか?」
ダメって言うかな?恥ずかしいかな?
それともいいよって言ってくれるかな?
ドキドキしながら返答を待っていると紺くんが口を開いた。
「いいよ。付けよっか」
微笑んだ紺くんはちょっと待ってて、と部屋に置いてあるスクールバッグを持ってきた。
「はい、紺くん」
ネクタイの方を渡すと、紺くんはちょっと考えて言った。
「ネクタイとリボン交換しない?」
「え、え!もちろんいいですけど、なんで?」
「お嫁さんに変な虫つかないように」
そう、手渡したネクタイを私のカバンに付けて、リボンの方は紺くんのカバンへ。
「こんなんでも嬉しいって、恋愛って凄いね」
ペアのキーホルダーがついたカバンを見て、嬉しそうに話してくれる。
「紺くん、変わりましたよね」
「初が変えてくれたんだよ」
「私も、紺くんにたくさん変えてもらいました」
私が言うと、少し顔を曇らせた。
「違うと思うけど、俺のクズが移ったとかじゃないよね?」
「違いますよ!多分……。そうじゃなくて、いい方にです。だから紺くん、ここを受けてくれて、私と出会ってくれてありがとうございます」
それを聞いて、どこか安心したように笑った紺くんは言った。
「こちらこそ。俺と出会ってれてありがとう、初」
その言葉と共に、紺くんは私にキスをした。