男子たちの会話の中に私の名前が出てきて思わずビクリとしてしまう。


まさかこんな風に話題に出されているなんて思ってもいなかった。


そのせいで聡は頬を赤くしていたみたいだ。


影に隠れてこんな話を盗み聞くなんて悪趣味だけれど、答えが気になってここを離れることができなかった。


ドキドキしながら聡からの返答を待つ。


「別に、どってことないけど?」


覚めた声。


突き放すような声。


え……?


「なんだよそれ、もっとなにかないのかよ」


「あるわけないだろ、ただの兄妹なんだから」


「好きになったりとかしないのかよ?」


「はぁ? ありえねぇ」