秘密恋愛短編集

先生と生徒じゃなくなるんだ。


「私、私は……」


声が震えてうまく言葉が出てこない。


気がつけば指先まで震えていた。


英祐はこんな気持で私に告白をしてくれたんだ。


それなのに私はちゃんと返事をすることすらできなかった。


震えている拳をギュッと握りしめて大きく息を吸い込む。


大丈夫。


英祐は今ここにいて、ちゃんと私のことを見てくれているんだから。


私はようやく真っ直ぐに英祐を見つめることができた。


英祐は軽く微笑んで私を見つめている。