この愛に猛る/その26
麻衣



「…無論、本来なら相和会は関西傘下に加わるのがこの業界のセオリーだし、相和会の今の立ち位置には納得できないと言う意見もおありじゃろう。ですが、東西どっちだろうとも、”傘下への参加”は、我が相和会にはあり得んのです。それはできん。それやったら、相和会は公権力から契約違反を突き付けられる。ですから、やおらとは”違約”にならないギリギリの距離感で、みなさんとは友達でありたい。そう考えております」

更に盛大な拍手が起こって、かなりの人が大きく頷いてるよ

ふふ…、皆さん、相和会の公的バックには離れてもらっては困るってのが本音だもんな

今の叔父さんの言い回しはさすがよね、うん…

「…そうなればじゃ、やおらとのパイプを絶たないことによる恩恵は、皆さんにも今まで以上にお裾分けできよう。我々はしかるべく将来、異端児集団らしく、従来とは異なった業態で生きていく選択肢を模索していきますんでな。”そこ”に至れば、諸兄には相和会の育んだ果実を、ささやかながらお礼させてもらう所存じゃ…」

ここでみんな、目つきが変わったぞ‼(笑)

「逆に、我らのその方向性を否定若しくは理解いただけぬ相手には、相応の手段をもって対処じゃ。言うまでもないが、ここにおられる西の皆さんは皆、相和会の理解者と固く信じとりますよ」

ここで今日の西の来賓方には、相和会のメッセージが明確に伝わっただろうね

で、相和会との協力関係によるメリットも明快になったんで、もう場内割れんばかりの拍手喝采よ

この業界の人達ってわかりやすいわね~(笑)