俺は窓を開け、ナナミの部屋から出た。

その帰り道。

1人で歩く暗闇の中。

住宅街に並ぶ家達を、街灯と星と月明かりが照らしている。

それらに対して綺麗だなんて思う余裕はない。

でも、それらの光を見ていると…。

たくさんの小さな思い出が、一歩ずつ進む度、走馬灯のように心から溢れ出した。