ブー、ブー、ブー。

ズボンのポケットに入れていたスマートフォンが震えている。

手に取り画面を確認すると、大好きな名前が表示されていた。

…当然か。

理由もなく、駅前のカフェで1人過ごしていたのは、予感があったから。

電話に出た。

『…はい。』

『用件は…。分かってるよな?』

『移動しようか。あの公園でいい?』