どうしてナナミは3人にこだわるのか。

イクヤが好きなら、2人でデートに行けばいいのに。

約束の時間になって、集合場所である○○駅の前に行くと、イクヤだけが待っていた。

ナナミが時間通りに来るわけないか。

スマートフォンを見ながら時間を潰しているイクヤに声をかけようとすると、向こうから先に話しかけてきた。

『カナメくん!』

『…なぁ。今日は俺いて大丈夫なのか?絶対、2人の方がいいだろ?』

『いやいや、カナメくんいてよ!ナナミちゃんと付き合うようになってから、2人きりになると緊張するんだよ…。』

イクヤの言葉に対して俺は引っかかった。

緊張…?嘘つくなよ…?キスしたくせに。

ダメだ。

そんなことを思ってはいけない。

俺は大事な友達を疑うのか?

『ごめん~。お待たせ~!』

このタイミングでナナミが集合場所に到着した。

『全員揃ったね!じゃあ出発進行!』

イクヤのテンションが高い。