ナナミちゃんとの初デートを無事に終えて、帰宅した。

自室に戻って、デート内容を振り返っていた。

見る限り、間違いなくナナミちゃんは楽しんでいた。

そして、最後の別れ際のキス。

効果は抜群だったと確信している。

間違いなくナナミちゃんは嬉しくなって、カナメくんに報告をする。

カナメくんは、まさか初デートで僕がナナミちゃんにキスするなんて思っていない。

ショックだろうな。

それからカナメくんは、土日のデートに同行させられる。

ナナミちゃんのお願いは絶対に断れない。

ここまでは順調だ。

ナナミちゃんと付き合うことで、カナメくんの嫉妬心を煽る。

そして、僕のことを考えてもらう。

ナナミちゃんが喜ぶことをすればするほど、カナメくんは苦しむ。

最後はどうしようかな。

ナナミちゃんには、えぐるような傷をつけたい。

カナメくんには、少しずつ傷をつけたい。

まだ我慢だ。

今は、ナナミちゃんを喜ばすことに徹底する時期だ。

カナメくんを忘れる為に好きでもない女の子と付き合った経験が、こんな形で役に立つとは思わなかった。