『でね~。今度いっくんにパンの作り方を教えてもらってね~。あれ?めーちゃん聞いてる…?』

『ん?あぁ。聞いてる聞いてる…。』

『ほんとに~?もう。それでね~。』

かれこれ2時間くらいは、ナナミからイクヤとの初デートの話を聞いている。

衝撃的だったのは帰り際の話。

まさかイクヤが。

いきなりナナミにキスするなんて。

思っていたよりも手がはやい。

普段のイメージからは想像もつかない。

俺が知らないだけで、もしかしたらイクヤは経験豊富なのか…?

そうなると、以前見かけた女子達とは付き合っていたのかもしれない。