王子様がお好きなら、末の第4王子の6歳の
エドアルドを連れていけばいい。
エディはいつも暇で、毎日遊び相手を探している。 
見た目は俺を小さくした感じだ。
王家は美しい人間を娶り続けていて、俺達王族は皆似た様な容姿をしているからだ。


誰にも言っていないが、13歳以下の子供は苦手だ。
妹の顔をした暴君の影響で、特に女児は嫌いだった。
乳母の息子で、親友のレイが
『そういうのを、平民はメスガキと呼ぶらしい』と、教えてくれる。


バージニアの取り巻きのメスガキ達
(及び、その侍女達)の目を逃れて、四阿の陰で
気持ち良くうたた寝しかけていた俺は、誰かが
何か言いながら四阿に入ってくるのに気が付いた。
ここに隠れているのがバレたのかとビクついて、早くどっか行ってくれ、と祈るのに、その声の主は丁度俺のいる場所の内側のベンチに腰を降ろしてしまった。