この胸が痛むのは

「ウチを出ようとしたら、入ってきて。
 あんまり綺麗過ぎてビックリしちゃった。
 あの御方がフォード様でしょう?
 後からもうひとり入ってきた茶色の髪の人も
かっこ良かったよ。
 他にも4人くらい大人の男の人を連れてきてて、その人達も素敵だった。
 バロウズの男の人って、皆あんなに綺麗なの?」


茶色の髪のひと……きっとレイノルド・マーシャル様の事でしょう。
4人って護衛の人達かな。
近衛騎士様は全員貴族だし、見目が良くないとなれないので素敵なんだと思いました。


「ひどいよ、ずっと待ってたんだよ。
 パエルさんに会えると思ってたのに」

「ごめーん、出掛けしなにあの人が来て、お母さんにダウンヴィル夫人は居ますか、って絵葉書
見せてて。
 ダウンヴィルって奥様の事だし、アグネスが
お姉さんに出した葉書だからね?
 ついフォード様ですか? って聞いちゃったの。
 そしたら、そうですよ、って言うから。
 アグネスは教会の所に居ますよ、って教えちゃったんだ」

「もお、いきなり来るからびっくりして、悪魔かと思ったよ」

リーエは声を上げて笑いました。


「聖水かけたの? あのひと髪が濡れてたね」