「本当に私でいいんですか?」
「うん、北川さんじゃないとダメ」
「返品はできませんよ」
「うん。しない」
「じゃあ、私の下の名前、
呼んでくれませんか…?」
名前…呼んでいいんだ。
ほんとはずっと呼びたかった。
「あ、知ってますか?」
「もちろん知ってるよ」
俺は北川さんの顎に手を添えて、
そっとキスをした。
「結花」
名字で呼ぶより、
もっと近く感じて、
ドキドキする。
「はい…」
「もう、ブレーキかけなくていいんだな?」
そう言うと俺は
北川さんのトップスの中に手を滑り込ませながら
耳元で囁いた。
北川さんは両腕を俺の首に回すと
ゆっくり頷いた。
あぁ、やっと……



