「そうなの。だから、大和と会った時 すごく嬉しかった! それで、ぜひお友達になりたいと思って…」 「友達?」 「そう! 外国で自分の母国語が話せる人って すごく頼もしいの。 それに、大和はドイツに住んでたでしょ? ドイツのことをよく知ってるのも嬉しい!」 彼女は、縁も所縁もない日本という国に、 一人放り出され、 毎日寂しくて、つまらなかったらしい。 なんだ、俺も社長も勘違いしてた。 気に入ったって、それは、 付き合ってほしいってことじゃなくて、 ただ友達になりたかっただけなんだ。