翌日、クラウゼさんは
向こうが指定したレストランのテラス席で
俺を待っていた。
以下、ドイツ語を日本語にしてお送りします。
「どうも」
「来てくれてありがとう」
道行く男子が彼女を振り返って見る
碧眼にブロンドのショートヘアー。
黒くて体のラインがでるセーターを着て、
元からいいスタイルが協調されている。
世間一般には、彼女は美人ということになるんだろうけど、
俺にとっては大きくて、やっぱり強そうに見える。
北川さんのような、小さくて、
すぐ壊れてしまいそうな弱そうな子が俺は好きだな。
見た目の話な。
「こちらで日にちを決めて、ごめんなさい。
最近仕事が忙しくて、休みの日は日本語の教室に行ったり忙しいし、
今日しか予定が合わなくて」
「気にしないで」
とりあえず料理を注文することになった。
彼女は英語は分かるが、日本語がほとんど話せない。
俺がメニューを翻訳することにした。
「ありがとう!いつも困るの。
日本に友達はいないし、
英語を話せる人はたくさんいるけれど、
それは私の母国語じゃないし」
「ドイツ語を話せる人は、
頑張ってさがさないといないかもね」



