暗闇の中で寝息をたてる北川さんを
見下ろす。
入りたい。
絶対あったかい。
北川さんがいるからもっとあったかい。
ソファーで寝たら風邪ひきそうだし。
うん。
「っしょ…」
俺はなるべく揺らさないように、ベッドに滑り込む。
布団の中は、北川さんの体温ですでにあったかい。
「おやすみ…」
俺はそう言って北川さんの寝顔を見つめた。
あー…キスしたい。
触りたい。
パジャマの襟元から見える
北川さんの鎖骨に触れたい…
やばい、これ。
俺はするりとベッドから出ると、
クローゼットを音を立てないように気を付けながら開け、
中からガムテープを取り出した。
そして、それを持ってベッドに戻る。



