「あ…の…加瀬さん…」
「何?」
「ち、近いです…」
「知ってる。わざと」
俺は北川さんを見下ろした。
ま、俺、紳士だから、
本気で何かやるつもりはないけどな。
ちょっとからかってるだけ。
だって、こっちは色々我慢してるっていうのに、
北川さんがあまりにも、
かわいくて無防備だから、
俺がそういう気になりそうだと
ちょっと感じて欲しい。
「映画、観ましょ……」
「嫌って言ったら?」
「え…」
「そこ、ベッド」
「…加瀬さん、どいてください。
映画を観ましょう」
「もう、俺、気持ちが止まらないんだけど」
「っ!
映画を観るんですーっ!!」
北川さんは、沸騰してるのかと思うくらい、
顔を真っ赤にして頬を膨らませた。
「遊んでないで、さっさと上映してくださいよ」



