ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない



「え?なんで?」
「…あれ?もしかして加瀬さん、
お風呂は朝に入る派ですか?」
「いや、夜派。そうじゃなくて、
今から映画観るんじゃないの?」

事前に北川さんが観たいと言った映画を、
動画配信サイトで探しておいた。

「お風呂に入ってからの方が
ゆっくり観れるじゃないですか」
「じゃあ、俺、片付けてから入るから、
北川さんは入りたかったら戻ってもいいよ」
「いや、私に片付けさせてください。
ここまで加瀬さんにしてもらって、
さすがに悪いです」

北川さんはせっせとお皿をシンクに移動させていく。

「じゃあ、二人で片付けてから…」
「いいから入って来てください。
今日大変だったでしょう?」

めちゃくちゃ俺を風呂に入れたがるじゃん。
何?俺、臭い?

北川さん、あの香水嫌いだったかな?