あたしは、そういう生活とは無縁だった。


白神麗華

清澄彩綾

松本聖理奈

白波柑奈


美人で明るくて優しくて…

素敵な4人………




ん?





ちょっと待った。


もう一度、視線を麗華のまわりへ。

周りにいるのは、彩綾、聖理奈、柑奈…


ここまでは問題ない。


問題は、




「奈々美ぃぃい!?」



そう、その人たちに溶け込んで、奈々美がいた。



どういうことか説明しよう。

渡辺奈々美。

元、あたしと同じ地味でも派手でもない人たち。

あたしと百合香も奈々美とは仲が良くて、よく一緒に遊んだりしていた。

あたしと同じく、麗華たちとは縁のない人…



の、ハズなんだけど!



今、目の前にいる奈々美は、

すごく派手になっている。



スカート丈が、とても短いし、クルクル巻いた髪の毛、バッチリメイクした顔。

…この子、本当に奈々美…?



「おはよう、愛香、百合香!」

…身振りが完全にギャルになっているのだが…?


隣で百合香も絶句している。

「お…おはよ…う?」


なぜか疑問形になってしまうあいさつ。


うん、色々飲み込めないのだが。


「清水さん、佐野さん、おはよう。」

この状況で落ち着いた声で挨拶してきたのは

         麗華。

「お…おはようご…ざ…います?」

おなじく語尾が疑問形になった百合香が慌ててあいさつする。