【愛香side】
普通に過ごしていた。
平和に過ごしていた。
人より少し頭が良くて、優しい友達もいて。
信じて疑わなかった。
この状態がずっと続くと信じていた。
これは、あたしの運命のお話。
普通の高校生活を捨てたあたしのお話。
あたし、清水愛香は軽やかな足取りで校門をくぐる。
明星高校、そして附属中学校。
とある中高一貫校。
人より少し頭の良かったあたしは、中学受験をしてこの学校に通い始めた。
今は4年生。
要するに高校1年生なんだ。
この学校では運動も勉強もそこそこできる方で、容姿もまあまあいいんじゃない?というカンジ。
別に目立つことこそないけど、浮くこともない。
あたしは3年間、それで満足して楽しく過ごしてきた。
「愛香〜!!」
あたしの方に走ってくる小柄なポニーテールの子は、のはあたしの親友、佐野百合香。
「百合香〜!おはよ!」
「愛香ぁ〜!あたし、愛香と離れたくない〜!!」
「あたしも、離れたくないってば。」
「うーん、クラス別れないといいね。」
他愛のない話をしながらクラス名簿に近づく。
あたし、この胸のドキドキ感が昔から好きなんだよね。
普通に過ごしていた。
平和に過ごしていた。
人より少し頭が良くて、優しい友達もいて。
信じて疑わなかった。
この状態がずっと続くと信じていた。
これは、あたしの運命のお話。
普通の高校生活を捨てたあたしのお話。
あたし、清水愛香は軽やかな足取りで校門をくぐる。
明星高校、そして附属中学校。
とある中高一貫校。
人より少し頭の良かったあたしは、中学受験をしてこの学校に通い始めた。
今は4年生。
要するに高校1年生なんだ。
この学校では運動も勉強もそこそこできる方で、容姿もまあまあいいんじゃない?というカンジ。
別に目立つことこそないけど、浮くこともない。
あたしは3年間、それで満足して楽しく過ごしてきた。
「愛香〜!!」
あたしの方に走ってくる小柄なポニーテールの子は、のはあたしの親友、佐野百合香。
「百合香〜!おはよ!」
「愛香ぁ〜!あたし、愛香と離れたくない〜!!」
「あたしも、離れたくないってば。」
「うーん、クラス別れないといいね。」
他愛のない話をしながらクラス名簿に近づく。
あたし、この胸のドキドキ感が昔から好きなんだよね。