やがて、夜風の意識は夜風の体に戻った。



「愛香、復讐終わったよ。」

「うん。」



夜風は静かに笑っていた。



「次はだぁれ?」



次のターゲット…

それは…

決まっている…けど。



あたしは自分を抱きしめた。

さっきほどではないけど、震えている。

やっぱり、怖いんだ。


『今なら戻れる』


あたしの中の何かが言う。


『もう、汚れてしまった。戻れない。』


もう一つの何かも言う。



でもね?

あたしは、許せないんだ。

あたしをいじめた人には制裁を。

あたしはゆっくりと口を開く。

もう、体はほとんど震えていなかった。






「次のターゲットは————」