The previous night of the world revolution7~P.D.~

――――――…一方、その頃。



帝国自警団本部では。





「…本気で『青薔薇連合会』に乗り込むつもりなの?」

自警団員のユナが、心配そうな顔で私に聞いた。

…もう何度も聞かれたよ。同じことを、色んな人から。

でも、私の決意は変わらないよ。

虎穴に入らずんば虎子を得ず。

マフィアの巣窟に入らなければ、その実態も分からないというものだ。

ならば、私は躊躇わない。

帝国自警団は、非合法組織ごときに膝を屈したりしない。

厚顔無恥な『青薔薇連合会』に、そのことを示してやるのだ。

これは、帝国自警団から『青薔薇連合会』への挑戦状に等しい。

私が戻ってきて、新しくなった帝国自警団は。

これまでの、存在感の薄い、お飾りの存在ではないと。

『青薔薇連合会』に危機感を抱かせ、彼らの活動を少しでも抑制する。

帝国騎士団は、彼らに生温い対応しかしなかった。それどころか、互いに癒着して甘い汁を啜ってきた。

その状況にあぐらをかき、散々好き勝手してきた…。

でもこれからは、そうは行かない。

私がこのルティス帝国に戻ってきたからには…マフィアの好きにはさせないよ。