網の上で、良い具合に具材が焼けてきた。
これぞバーベキュー、って感じですね。
いや、僕はバーベキューに参加するのって、初めてなんですけど。
「これぞバーベキュー、って感じだな〜」
と、セカイさん。
僕と同じこと考えてますね。
「野菜はもう焼けてますよ。どうぞ」
「ありがとう、フューニャ」
こんがりと良い焼き目のついたトウモロコシを、フューニャさんはルヴィアさんの取皿に入れてあげていた。
仲良しだよなぁ、この二人。
僕とセカイさんも負けてないですけど。
…さて、そろそろ大丈夫かな。
「大体火は通りましたよ。貝類はもうちょっと焼いた方が良いですが」
他の具材は、もう食べられる頃だろう。
あまり焼き過ぎても、焦げ付くからな。
「フューニャさん、何食べます?」
「スペアリブをください。骨を保存しておきたいので」
「はい、分かりました」
トングでスペアリブをいくつか摘み、フューニャさんの取皿に入れた。
美味しいですよね、骨付きのスペアリブ。
しかし、ルヴィアさんは。
「…骨…何の為に取っておくんだ…?」
若干青い顔をして、ポツリと呟いていた。
それはまぁ、あれですよ。ほら。
…取っておけば何にでも使えるでしょう?骨。
僕は使いませんけどね。
「ルヴィアさんは何食べます?」
「えっ?あ」
「取ってあげますよ」
「いや、あの…俺がやりますから。ルーチェスさんはご自分の…」
「これ食べてみてくださいよ。カルビ。僕が作った自家製タレに漬けて焼いたんですよ」
「…ありがとうございます…」
僕はルヴィアさんの取皿に、タレ漬けカルビを盛ってあげた。
…え?自家製タレのレシピなんてよく知ってたな、って?
それは勿論、僕も勉強しましたから。
『猿でも分かる!初心者のバーベキュー』という本を読んで。
世の中の子供達は、学校で勉強なんかしなくても。
あの『猿でも分かる!』シリーズを全種類読破すれば、それだけで生きていくのに必要な知識の全てを習得出来るのではないかと、本気で思う。
何ならあの一冊で、ヘリまで操縦出来ますからね。
いやはや、本の知識というものは万能だ。
「ルーチェス君、私も私も。私にも取って」
セカイさんが、自分の取皿を差し出してきた。
おっと。
「セカイさんは何が良いですか?」
「お姉ちゃんねー、ソーセージ食べたい」
ソーセージですか。これはまた、お目が高い。
「このソーセージは、フューニャさんが作ってくれたんですよ。ね、フューニャさん」
「えぇ。私の手作りです」
「えっ!ソーセージって家で作れるの!?」
手間かかってますよね、なかなか。
いつか、僕も作ってみたいものだ。
「えぇ。華弦(かげん)お姉ちゃんに材料を取り寄せてもらいまして…」
「ほぇ〜!すご〜い!」
「シェルドニア鹿の大腸と、シェルドニアカラスの生き血、そしてシェルドニアトドの背肉をミンチにして作りました」
「ぶぉふぇっ!!」
齧りかけたソーセージを、セカイさんは盛大に噴き出した。
何なら、ルヴィアさんもめちゃくちゃ動揺して、取皿からトウモロコシを落っことしていた。
…一体どうしたんだ、二人共。いきなり。
これぞバーベキュー、って感じですね。
いや、僕はバーベキューに参加するのって、初めてなんですけど。
「これぞバーベキュー、って感じだな〜」
と、セカイさん。
僕と同じこと考えてますね。
「野菜はもう焼けてますよ。どうぞ」
「ありがとう、フューニャ」
こんがりと良い焼き目のついたトウモロコシを、フューニャさんはルヴィアさんの取皿に入れてあげていた。
仲良しだよなぁ、この二人。
僕とセカイさんも負けてないですけど。
…さて、そろそろ大丈夫かな。
「大体火は通りましたよ。貝類はもうちょっと焼いた方が良いですが」
他の具材は、もう食べられる頃だろう。
あまり焼き過ぎても、焦げ付くからな。
「フューニャさん、何食べます?」
「スペアリブをください。骨を保存しておきたいので」
「はい、分かりました」
トングでスペアリブをいくつか摘み、フューニャさんの取皿に入れた。
美味しいですよね、骨付きのスペアリブ。
しかし、ルヴィアさんは。
「…骨…何の為に取っておくんだ…?」
若干青い顔をして、ポツリと呟いていた。
それはまぁ、あれですよ。ほら。
…取っておけば何にでも使えるでしょう?骨。
僕は使いませんけどね。
「ルヴィアさんは何食べます?」
「えっ?あ」
「取ってあげますよ」
「いや、あの…俺がやりますから。ルーチェスさんはご自分の…」
「これ食べてみてくださいよ。カルビ。僕が作った自家製タレに漬けて焼いたんですよ」
「…ありがとうございます…」
僕はルヴィアさんの取皿に、タレ漬けカルビを盛ってあげた。
…え?自家製タレのレシピなんてよく知ってたな、って?
それは勿論、僕も勉強しましたから。
『猿でも分かる!初心者のバーベキュー』という本を読んで。
世の中の子供達は、学校で勉強なんかしなくても。
あの『猿でも分かる!』シリーズを全種類読破すれば、それだけで生きていくのに必要な知識の全てを習得出来るのではないかと、本気で思う。
何ならあの一冊で、ヘリまで操縦出来ますからね。
いやはや、本の知識というものは万能だ。
「ルーチェス君、私も私も。私にも取って」
セカイさんが、自分の取皿を差し出してきた。
おっと。
「セカイさんは何が良いですか?」
「お姉ちゃんねー、ソーセージ食べたい」
ソーセージですか。これはまた、お目が高い。
「このソーセージは、フューニャさんが作ってくれたんですよ。ね、フューニャさん」
「えぇ。私の手作りです」
「えっ!ソーセージって家で作れるの!?」
手間かかってますよね、なかなか。
いつか、僕も作ってみたいものだ。
「えぇ。華弦(かげん)お姉ちゃんに材料を取り寄せてもらいまして…」
「ほぇ〜!すご〜い!」
「シェルドニア鹿の大腸と、シェルドニアカラスの生き血、そしてシェルドニアトドの背肉をミンチにして作りました」
「ぶぉふぇっ!!」
齧りかけたソーセージを、セカイさんは盛大に噴き出した。
何なら、ルヴィアさんもめちゃくちゃ動揺して、取皿からトウモロコシを落っことしていた。
…一体どうしたんだ、二人共。いきなり。


