The previous night of the world revolution7~P.D.~

しかし、今日のメインイベントはまだこれからだ。

「…さて、存分にセカイさんのお腹をぷにぷにしたので…」

「うぅ、めっちゃお腹つつかれた〜…」

「そろそろ、バーベキューの準備をしましょうか」

「おっ、待ってました!」

散々お腹をぷにぷにされて、不満顔だったセカイさんだったが。

バーベキューと聞くなり、突然元気を取り戻した。

現金な人だ。

「お肉お肉!ルーチェス君、お肉焼いて〜」

「はいはい。ちょっと待っててくださいね」

まずは、コンロの用意をしなくては。

その前に、椅子とテーブルの用意だな。

やることがいっぱいだ。

ここは、作業を分担するとしよう。

「フューニャさん。食材の準備をお願い出来ますか」

「はい、分かりました」

彼女は料理に関することなら、とても頼りになる。

貴重な調理要員である。

「ルヴィアさんは、テーブルと椅子を用意してくれませんか」

「あ、はい。分かりました」

力仕事なら、ルヴィアさんにお任せ出来る。

で、その間に僕は、コンロと炭を用意しよう。

それから、紙皿とトングを出して…っと。

飲み物の準備も必要だな。

すると。

「ねぇねぇ、ルーチェス君」

「はい?」

セカイさんが、ひょこっと僕の顔を覗き込んだ。

「私は?私は何をしたら良いの?」

セカイさんもお手伝いを希望しているようだ。

成程、そうですよね。

周りが忙しく動いているのだから、自分も何か手伝いたいと思うのは当然だ。

セカイさんのその気持ち、心意気は、高く買います。

…よって。

「…じゃあ、そこで僕を応援しててください」

「えぇ〜っ!?また応援〜っ?」

だってセカイさん、カリスマエリートプロフェッショナル応援係だから。

僕を応援することにおいて、彼女の右に出る者はいない。

何でも、頂点を極めるのは素晴らしいことですね。

「応援以外の何かをしたいよ。私もお手伝いする、お手伝い」

お手伝い…ですか。

そう言われても、セカイさんの不器用さは僕もよーく知るところ。

ましてや、料理なんて任せようものなら…最悪救急車が出動する事態になりかねない

よって、応援だけしていてくれれば、僕のモチベーションも上がって良いことずくめなのだが…。

それでもセカイさんが、何か手伝いたいのなら…。

「…じゃ、お皿出して、並べてもらえますか」

「よし来た!セカイお姉ちゃんに任せると良い!」

お皿は全部紙皿だし、箸も割り箸だし、コップも紙コップなので、落っことしても割れないし。
 
予備は何枚も持ってきてるから、多少ドジっても問題ない。

完璧な分担ですね。

じゃ、準備が出来次第、焼いていくとしましょうか。