The previous night of the world revolution7~P.D.~

「どうしたの?ルヴィア」

「…『青薔薇連合会』の地下通路に、侵入者有りとの情報が入りました」

へぇ。

思った以上に、私は冷静そのものだった。

「どの地下通路?」

「今のところは3箇所で確認されています。第2地下通路と第7地下通路、それから第9地下通路です」

「そう」

いずれも、末端の構成員でも知っている「一般的な」地下通路だ。

『青薔薇連合会』本部ビルにいる者なら、誰でも知っている。 

「マジで!?誰か攻めてきたのか?」

アリューシャもびっくり。

誰か攻めてきたのかもね。

でも気になるのは攻めてきたことより、誰が、という点だ。

「侵入者は誰?」 

私の予測が正しければ、侵入者は恐らく…。

「…それが…その…」

ルヴィアは口ごもり、視線を逸らした。

あぁ、やっぱりそうなんだ。その態度だけで分かったよ。

「…君の上司なんだね?」

黙っているルヴィアの代わりに、私は単刀直入に尋ねた。 

「…ルルシーや…ルレイアやルーチェスなんだね?」

「…はい、そうです」

相変わらずの硬い表情で、ルヴィアが頷いた。

そう。やっぱり彼らが来たか。

彼らだってついこの間まで、この『青薔薇連合会』本部にいた。

当然、地下通路の存在も熟知している。

自分達の古巣にこっそり侵入することなんて、彼らにとっては訳無い。

「ルレイアが…!ルレイアが来たの?」 

「マジかよ。あいつら、何しに来たんだ?」

何しに来たんだろうね。

想像はつくけど、あまり愉快なことではなさそうだ。

「現在、地下通路を6割ほど踏破しています。あと15分もあれば、本部地下に到着すると思われます」

「…」

「…如何致しますか」

ルヴィアは、私やアシュトーリアさんに指示を仰いだ。

…慎重に動くべき局面だろうね。

こちらから動くことは出来ないから、行動を起こすなら向こうからだろう、とは思っていた。

でも、いざそのときが来てみると…さすがに動揺するね。

まずは、情報を少しでも多く集めることから始めよう。

「ルレイア達は一人?他にも誰かいるの?」

「はい。『ブルーローズ・ユニオン』の幹部…セルテリシア・リバニーの側近らしき人物がいるようです」

エペル・アマンディと、ミミニア・シュロットのことかな。

彼らも一緒に来ている…ルレイア達と一緒に…。

今ルレイア達は、エペルら『ブルーローズ・ユニオン』の味方…の振りをしているのだから、一緒にいるのはおかしくない。

「それから…セルテリシア・リバニーらしき人物も確認されています」

とのこと。

「セルテリシア本人が…?」

「はい。ルーチェスさんと一緒に第9地下通路を使っているようです」

「…」

『ブルーローズ・ユニオン』の実権を握る側近二人に加え。

サナリ派のリーダーである、セルテリシア本人までもが来ているとは。

これは…やはりただ事ではないね。