The previous night of the world revolution7~P.D.~

「他にもあるぞ。ルレイア先輩達が映ってる監視カメラ映像」

「本当?見せて」

「アリューシャも見たい!」

ハッキングで入手した監視カメラ映像なんて、気持ち悪くて見たくない、と言ってもおかしくないところだったが。

その映像にルレイアが映っているなら、話は別であるらしい。

シュノもアリューシャも、ルリシヤのノートパソコンに夢中。

「おっ、ルル公もいる!ルル公、ルレ公、返事しろー!」

だから、声をかけても返事は出来ないんだって。

「良かった。ルルシーもルーチェスもいる。ルレイアも…良かった」

「これは『ブルーローズ・ユニオン』本部から500メートルほど離れた、コンビニの駐車場にある監視カメラ映像だな」

コンビニに入った訳じゃなく、ただ歩いて通り過ぎただけなので、表情まではっきり映っていないが。

でも、三人が揃って歩いている姿を見るだけで、ホッとした。

皆元気そうで良かった。

「さすがに『ブルーローズ・ユニオン』の監視カメラに手を出すのは危険だからな。周辺施設までに留めておいた」

それは賢明だよ、ルリシヤ。 

『ブルーローズ・ユニオン』にまで手を出したら、ハッキングがバレたときに揉めることになるからね。

下手に刺激しない方が良い。

…すると。

「ふふ。私の幹部達は優秀ね」 

黙って成り行きを見守っていたアシュトーリアさんが、微笑みながらそう言った。

アシュトーリアさんも監視カメラの映像を見て、ルレイア達の無事を確認したからか。

ホッとしたような、安心したような顔をしていた。

アシュトーリアさんも心配だったんでしょうね。ルレイア達のこと。

「あなた達がいる限り、『青薔薇連合会』は安泰だわ」

「だろ!?どんと任せてくれて良いぜ」

アリューシャが、ドヤ顔で胸を張った。

そうだね。

でも、そんな優秀な幹部の上に立つのは、あなたでないと。

私でもなく、そしてセルテリシア・リバニーでもない。

『青薔薇連合会』の首領は、アシュトーリア・ヴァルレンシーただ一人だから。

「ねぇルリシヤ。他にもルレイアが映ってる映像はある?」

もっとルレイアの姿を見たいシュノが、ルリシヤにそうせがんだ。

「あぁ、勿論あるぞ。こっちはルレイア先輩が営業してる夜の店の映像で…」

夜のお店の監視カメラをハッキングするのは、ちょっとモラルに反してるような。

いや、コンビニの駐車場なら良いとは言ってないけど。

「見せて」

ルレイアの姿が見られるのなら、そんなことは気にしないシュノである。

とりあえず、アリューシャの目を塞いでおこう…と。

思った、そのときだった。

部屋の中に、控えめなノックの音がした。

「…アシュトーリアさん、皆さん」

「ルヴィア…?」

顔を覗かせたのは、ルルシーの部下で準幹部のルヴィアだった。

彼はルリシヤが生存していることを知っているので、ルリシヤの姿を見られても問題ない。

が、そのルヴィアが、今は酷く表情を固くしていた。

…折角、ちょっと和やかな空気になってたのにな。

これは…良くないことが起きたかな?