僕とルヴィアさんの着替えは、すぐに終わった。
「どうです?似合いますか?」
「は…。…はい」
何で、今ちょっと言い淀んだんですか?
そこは即答してくれても良かったんですよ。
「その…水着は…」
「はい」
「もしかして、あれですか…。ルレイアさんの…」
「えぇ。ルレイア師匠が経営しているゴスロリショップで買った、オーダーメイド水着です」
「…ですよね…」
水着に気合いを入れるのは、男も女も同じ。
折角なら良いものを買おうと思って、ルレイア師匠のお店に行ってみた。
ルレイア師匠自身も、そのお店で水着を作ってもらったって話だったし。
特注のゴスロリ水着、サングラス、ビーチサンダル。
指にはマニキュア、足の爪にもペディキュア。
色は、勿論全て黒一色である。
日焼け止めをたっぷり塗って、準備万端。
「…凄い格好だ…」
たじろいだ様子で、ルヴィアさんが呟いていた。
「…?何か言いました?」
「あ、いや何でもないです…」
「しかし、ルヴィアさんの水着は普通ですね。あまり面白みがないです」
「…」
「こんなことなら、ルヴィアさんの分もオーダーメイドで作っておくべきでしたね」
「…俺は…水着に面白みは求めませんから…」
そうですか。それは残念だ。
水着にこだわりがないんですかね。変わってるなぁルヴィアさんは。
…で、それよりも。
「早く出てきませんかね、女性陣」
先に着替えた僕とルヴィアさんは、更衣室の出口で女性陣が出てくるのを待っていた。
「そうですね…。女性は、着替えるのに時間がかかるって言いますから…」
「見に行きたいですよね」
「…俺は見たくないですけどね」
そうですか。
変わってるなぁルヴィアさんは。
「…楽しみだと思いません?」
「え?」
「漫画やエロ本だと、あるあるの展開じゃないですか」
「…??」
ほら、彼氏や彼女が着替えて出てくるのを、ドキドキしながら待つ…っていう。
あの展開。
「お、お待たせ」
「大丈夫だよ…。…はっ」
「どうかな?」
「う、うん…。似合ってるよ…」
…的なアレ。
うん。実に王道。
身近にこんなやり取りしてる奴がいたら、拳骨食らわせてやりたいですけどね。
やってみる分には、楽しいかもしれない。
「あまりに美味しそうだったら、その場で襲いたくなりますからね。あまりに似合い過ぎるのも考え物ですよね」
「…そうですね…」
…ルヴィアさん。何で僕から目を逸らすんですか?
眩しい?何か眩しいですか?
ルレイア師匠なら、きっと今の僕の気持ちをよく分かってくれることだろう。
何せ、僕の師匠ですから。
ルヴィアさんとは、あまり趣味が合わないのかもしれない。
…すると。
「お待たせ〜ルーチェス君」
「ルヴィアさん、お待たせしました」
待望の女性陣が、着替えを終えて更衣室を出てきた。
「どうです?似合いますか?」
「は…。…はい」
何で、今ちょっと言い淀んだんですか?
そこは即答してくれても良かったんですよ。
「その…水着は…」
「はい」
「もしかして、あれですか…。ルレイアさんの…」
「えぇ。ルレイア師匠が経営しているゴスロリショップで買った、オーダーメイド水着です」
「…ですよね…」
水着に気合いを入れるのは、男も女も同じ。
折角なら良いものを買おうと思って、ルレイア師匠のお店に行ってみた。
ルレイア師匠自身も、そのお店で水着を作ってもらったって話だったし。
特注のゴスロリ水着、サングラス、ビーチサンダル。
指にはマニキュア、足の爪にもペディキュア。
色は、勿論全て黒一色である。
日焼け止めをたっぷり塗って、準備万端。
「…凄い格好だ…」
たじろいだ様子で、ルヴィアさんが呟いていた。
「…?何か言いました?」
「あ、いや何でもないです…」
「しかし、ルヴィアさんの水着は普通ですね。あまり面白みがないです」
「…」
「こんなことなら、ルヴィアさんの分もオーダーメイドで作っておくべきでしたね」
「…俺は…水着に面白みは求めませんから…」
そうですか。それは残念だ。
水着にこだわりがないんですかね。変わってるなぁルヴィアさんは。
…で、それよりも。
「早く出てきませんかね、女性陣」
先に着替えた僕とルヴィアさんは、更衣室の出口で女性陣が出てくるのを待っていた。
「そうですね…。女性は、着替えるのに時間がかかるって言いますから…」
「見に行きたいですよね」
「…俺は見たくないですけどね」
そうですか。
変わってるなぁルヴィアさんは。
「…楽しみだと思いません?」
「え?」
「漫画やエロ本だと、あるあるの展開じゃないですか」
「…??」
ほら、彼氏や彼女が着替えて出てくるのを、ドキドキしながら待つ…っていう。
あの展開。
「お、お待たせ」
「大丈夫だよ…。…はっ」
「どうかな?」
「う、うん…。似合ってるよ…」
…的なアレ。
うん。実に王道。
身近にこんなやり取りしてる奴がいたら、拳骨食らわせてやりたいですけどね。
やってみる分には、楽しいかもしれない。
「あまりに美味しそうだったら、その場で襲いたくなりますからね。あまりに似合い過ぎるのも考え物ですよね」
「…そうですね…」
…ルヴィアさん。何で僕から目を逸らすんですか?
眩しい?何か眩しいですか?
ルレイア師匠なら、きっと今の僕の気持ちをよく分かってくれることだろう。
何せ、僕の師匠ですから。
ルヴィアさんとは、あまり趣味が合わないのかもしれない。
…すると。
「お待たせ〜ルーチェス君」
「ルヴィアさん、お待たせしました」
待望の女性陣が、着替えを終えて更衣室を出てきた。


