…それにしても。
『青薔薇連合会』の裏幹部と一緒に、手作り料理を囲んで夕食とは。
改めて振り返ってみると、俺、結構大胆なことしてるよなぁ…。
そう考えたら、餃子の味が分からなくなりそうなので。
よし。考えるのやめよう。
ほら、俺とルーチェスさんは、上司と部下である前にお隣さんだから。
これは仕事の付き合いではなく、ただのご近所付き合いだ。
そう思おう。
ルーチェスさんも、特に気にしてなさそうだし…。
そもそも、そんなことを気にしていたら、わざわざうちに来て餃子を包んだりはしないだろう。
おおらかな性格なんだろうな。
さすが、ルレイアさんの弟子である。
餃子くらいで、恩着せがましくしない…。
…ん?
餃子が美味しくて、それどころじゃなかったけど。
俺、何か大切なことを忘れてないか?
あらかた食べて終えてから、俺はようやくそのことに気がついた。
「…あの、ルーチェスさん」
改めて、俺はルーチェスさんに声をかけた。
…しかし。
「やっぱりそう思いますか?ルヴィアさんも」
「は?」
何が?
「餃子の皮、出来るだけ生地のもちもち感を追求してみたんですけどね。ほら、僕もちもちした感触好きなんですよ。まるでこう…セカイさんのおっぱいを触ってる気分になるでしょう?」
…えっと。
…何の話ですか?
「ルーチェス君のえっち〜」
「ありがとうございます」
感謝することではないと思うんだけど。
それは褒め言葉なのか?
「でも、揚げ餃子にはもちもちした皮より、薄くてカリッとした皮の方が合いますね」
「は、はぁ」
「次は気をつけますね。今日のところはこれで我慢してもらえませんか?」
いや、俺は別に。
ルーチェスさん作の餃子の皮に文句をつけるつもりで、声をかけた訳じゃないんですが。
それに、もちもち生地も美味しいですよ。
「あの、そうじゃなくて…」
「あ、餃子のタレですか?もっとお酢を効かせた方が好きです?僕自身があまり、酢を強くするのが好きじゃないもので。つい控えめにしてしまったんですが」
「え、あ」
違う。餃子のタレについて文句を言いたかった訳でもなくて。
ルーチェスさんの料理に、ケチなんかつけるはずがないだろう。
「僕のことは気にせず、追加でお酢を入れても良いですよ」
「…あの、餃子のタレの話じゃなくて」
「え?じゃあ麻婆豆腐の話ですか?」
何でそうなるんですか。
麻婆豆腐の話でもなくて。
「…ルーチェスさん、今日はまた…何でこんな餃子パーティーを開いたんですか?」
そもそもあなた、うちに何をしに来たんだ。
まずそこを聞いていなかった。一番に聞くべきだったのに。
『青薔薇連合会』の裏幹部と一緒に、手作り料理を囲んで夕食とは。
改めて振り返ってみると、俺、結構大胆なことしてるよなぁ…。
そう考えたら、餃子の味が分からなくなりそうなので。
よし。考えるのやめよう。
ほら、俺とルーチェスさんは、上司と部下である前にお隣さんだから。
これは仕事の付き合いではなく、ただのご近所付き合いだ。
そう思おう。
ルーチェスさんも、特に気にしてなさそうだし…。
そもそも、そんなことを気にしていたら、わざわざうちに来て餃子を包んだりはしないだろう。
おおらかな性格なんだろうな。
さすが、ルレイアさんの弟子である。
餃子くらいで、恩着せがましくしない…。
…ん?
餃子が美味しくて、それどころじゃなかったけど。
俺、何か大切なことを忘れてないか?
あらかた食べて終えてから、俺はようやくそのことに気がついた。
「…あの、ルーチェスさん」
改めて、俺はルーチェスさんに声をかけた。
…しかし。
「やっぱりそう思いますか?ルヴィアさんも」
「は?」
何が?
「餃子の皮、出来るだけ生地のもちもち感を追求してみたんですけどね。ほら、僕もちもちした感触好きなんですよ。まるでこう…セカイさんのおっぱいを触ってる気分になるでしょう?」
…えっと。
…何の話ですか?
「ルーチェス君のえっち〜」
「ありがとうございます」
感謝することではないと思うんだけど。
それは褒め言葉なのか?
「でも、揚げ餃子にはもちもちした皮より、薄くてカリッとした皮の方が合いますね」
「は、はぁ」
「次は気をつけますね。今日のところはこれで我慢してもらえませんか?」
いや、俺は別に。
ルーチェスさん作の餃子の皮に文句をつけるつもりで、声をかけた訳じゃないんですが。
それに、もちもち生地も美味しいですよ。
「あの、そうじゃなくて…」
「あ、餃子のタレですか?もっとお酢を効かせた方が好きです?僕自身があまり、酢を強くするのが好きじゃないもので。つい控えめにしてしまったんですが」
「え、あ」
違う。餃子のタレについて文句を言いたかった訳でもなくて。
ルーチェスさんの料理に、ケチなんかつけるはずがないだろう。
「僕のことは気にせず、追加でお酢を入れても良いですよ」
「…あの、餃子のタレの話じゃなくて」
「え?じゃあ麻婆豆腐の話ですか?」
何でそうなるんですか。
麻婆豆腐の話でもなくて。
「…ルーチェスさん、今日はまた…何でこんな餃子パーティーを開いたんですか?」
そもそもあなた、うちに何をしに来たんだ。
まずそこを聞いていなかった。一番に聞くべきだったのに。


