The previous night of the world revolution7~P.D.~

その後。

俺はルーチェスにも声をかけて、いつものカラオケルームに向かった。

「こんにちはー。ルレイアですよ、部屋は空いてますね?」

「ひっ…!は、はいただいま!」

ふふふ、ありがとうございます。

慌てふためいて部屋の用意をする店員を見て、ルルシーはとても申し訳なさそうだった。

「お前のせいで、この店舗のアルバイトが全員やめるんじゃないかって、俺は心配だよ」

え?ルルシー今何て?

「顔パスで部屋を用意してもらうなんて。さすがルレイア師匠…!」
 
ほら、ルーチェスは憧れの眼差しでこちらを見てるんで。
 
セーフですね。

「ご、ご用意が出来ました!こちらにどうぞっ…」

青ざめた顔の店員が、ぺこぺこ頭を下げながら戻ってきた。

「うむ、苦しゅうない、苦しゅうない。案内してください」

「か、畏まりました!」

「…悪魔のような客だよ、お前は…」

という、ルルシーの呟きは…。

やっぱり聞こえなかったことにした。

俺は気持ち良くカラオケを楽しみたいだけですよ。ねぇ?

店員の用意した部屋に入ると、早速。

「よーし。じゃあ景気付けにまず一発、『frontier』のデビュー曲でも…」

「おっ、良いですね。やっちゃってくださいルレイア師匠」

「お任せ下さい!」

早速マイクを持って、曲を入れようとしたところを。

「ちょっと待て、お前ら」

ルルシーに止められてしまった。

「あ、ルルシートップバッターやりたいです?それならどうぞ、遠慮なく」

やっぱりほら、カラオケ一発目って大切じゃないですか。

誰から歌うか、何を歌うかの選択で、その後のカラオケの雰囲気が決まるって言うか…。

しかし、ルルシーが言いたいのはそういうことではなかった。

「そうじゃない。呑気に歌ってる場合じゃないだろ」

「カラオケに来たのに、歌う以外に何をするんですか?」

勉強とか?

最近のカラオケルームって、歌う以外にも色んなこと出来るんですよね。

でも俺は、ここはカラオケなんだから、やっぱり歌うのが一番だと思いますけどね。

「折角三人で集まったんだ。尾行や監視の恐れもない。今のうちに話し合うべきことがあるだろ」

…とのこと。

あー、成程そういう話ですか。

『ブルーローズ・ユニオン』に用意された事実だと、カメラや盗聴器が仕掛けられている可能性がある。

従って、常に監視の目を気にしながら話をしなければならない。

が、外部の施設であるここなら、監視を警戒することなく話が出来る。

確かにそうなんですけど。話し合う必要があるっていうのも分かるんですけど…。

「…3曲くらい歌ってからにしません?」

ここはカラオケルームで、目の前にカラオケ機材があるのに、お預けとは。

カラオケ好きの俺には辛いんですが。

しかし。

「駄目だ。まず話をしてからだ」

ルルシーのけちんぼ。