The previous night of the world revolution7~P.D.~

…しかし。

「…裏切り者は必死だな」

「…あ?」

エペルは俺達を軽蔑した目で、馬鹿にしたように笑った。

「お前達を信用する?有り得ない。もといた組織を裏切ってここにいるお前達を、どうして簡単に信用出来る?今度は俺達を裏切らないとも知れないのに」

「…」

「笑った顔してすり寄ってきても無駄だ。俺はお前達を信用しない。信じて欲しければ、これからの行動で示すことだな」

…。

…こいつ…。

「…まぁ、俺はそれでも信用するつもりはないけどな」

そう言い捨てて、エペルは踵を返した。

…ふーん…。

「…」

「…」

「…」

「…ルレイア。無言で拳銃を向けようとするな」

おっと、失礼。つい衝動で。

ルルシーが止めてくれてなかったら、今頃エペルと銃撃戦を繰り広げていたところだ。

「あいつ…ザリガニの肝を口の中に押し込んでやろうか」

「落ち着け、ルレイア。ここで堪忍袋の緒を切ったら、本当に一生信用してもらえないぞ」

分かりましたよ。分かってますよ。

ルルシーがそう言うなら、頑張って我慢しましょう。

我慢するの苦手なんですよ、俺。

「それに…悔しいが、あいつの言い分も正しい」

「…」

俺がこんなに友好的に接しようと努力してるのに?

「俺達はもといた組織を…『青薔薇連合会』を裏切ってここにいるんだ。組織を裏切る奴らを、簡単に信用は出来ないだろ」

「セルテリシアが誘ってきたんじゃないですか。一大決心して『青薔薇連合会』を捨ててきてのに、新しい組織でも白い目で見られるなんて」

「それはそうなんだけど…」

そういや、俺が最初に『青薔薇連合会』に入ったときも。

元帝国騎士団の隊長だとして、散々白い目で見られたっけ。主にシュノさんに。

でも他の幹部の皆は、ここまで露骨に俺を毛嫌いしたりしなかったぞ。シュノさんを除いては。

アリューシャなんて、あっけらかんとしたものだったしなぁ。

「裏切られたら裏切られた方が悪いんだよ」って。

あのアリューシャの精神を見習って欲しい。

「分かってはいましたが、ガードが固いですね」

「まぁ、まだ入ったばかりだから…。あいつの言うように、これからの行動で示すしかないだろう」

それでも信用するつもりはない、とか言ってましたけどね。

エペルの信用を得るには、もっと時間をかけないと駄目だな。

…ならば…。

「仕方ありません。もう一人に声をかけてみましょうか」

「もう一人?」

「ミミニアとかいう女ですよ」

男ではなく女なら、もう少し与し易いのではないだろうか。