The previous night of the world revolution7~P.D.~

俺が今ここにいるのは、怪しまれずにセルテリシアの膝下に潜り込み。

『青薔薇連合会』次期首領の座を狙うセルテリシアの弱みを握り、この女を失脚させる為だ。

無論、『青薔薇連合会』幹部としてな。

本気で『ブルーローズ・ユニオン』の幹部になるつもりなんて、本気でセルテリシアの部下になるつもりなんて、欠片もない。

さすがの俺も、『青薔薇連合会』には恩がありますからね。

それにほら、アイズと約束しましたから。

万が一のことがあれば、俺が『青薔薇連合会』の首領になってくれという、あの約束。

あれを忘れるほど薄情ではありませんよ、一応…。

…。

…いや、まぁ全く考えなかった訳じゃないですけどね。

ルルシーと一緒にいられるなら、『青薔薇連合会』じゃなくても何処でも構わない。

その気持ちに偽りはありませんよ。

でも、それは間違っても、『ブルーローズ・ユニオン』ではない。

奇しくもあの側近二人が、俺のことを信用出来ないと言っているのは正しいのだ。

あのとき、セルテリシアが俺達を尾行して、『ブルーローズ・ユニオン』に勧誘してきたとき。

本当なら、「誰が貴様らに寝返るか」と追い返すところだった。

が、あのセルテリシアという女と、側近なしで会って話してみると。

あの女は予想以上に馬鹿で、与し易いタイプだと思った。

何せ、敵対しているはずの新『青薔薇連合会』の幹部を、自分の組織に高待遇で勧誘してくるくらいなのだから。

この女は俺のことを評価している振りをして、心のうちでは俺を恐れている。

だからこそ、俺を味方にしたいと思ったのだろう。

エントランスでのやり取りを見るに、どうやら側近二人にも相談無しで、セルテリシアの独断行動だったらしいし。

この手を逃すのは惜しいと思って、俺はその場のアドリブで、セルテリシアにつくことを決めた。

『ブルーローズ・ユニオン』懐に潜り込む、千載一遇のチャンスだった。

本当なら一度『青薔薇連合会』に帰って、アイズ達に相談してから決めたかった。

が、そんな余裕はなかった。

あの場で即断し、すぐに裏切る必要があった。

従って、あのような強引な手段を使うことになってしまった。