The previous night of the world revolution7~P.D.~

「そもそもアシュトーリア様も、本来『青薔薇連合会』の首領として相応しい御方ではありませんでした」

今度は、アシュトーリアさんのことまで否定している。

「ここいらで、『青薔薇連合会』首領の座を、本来の正しい継承者に返すべきだと思いますが」

「『青薔薇連合会』の首領は世襲制ではない。相応しいと判断された者が選ばれるものだよ」

「何を馬鹿なことを。アシュトーリア様だって、先代の世襲ではありませんか」

…まぁそうなんだけど。

サナリ派のような面倒事が生まれるから、だからこそアシュトーリアさんは、世襲制を変えたいと思っていた。

故に、血縁ではない者を…アイズのことを次期首領に指名したのだ。

血筋は関係なく、真に組織の為に相応しい者が首領になるようにと。

個人的には、俺はそれが正しいと思いますよ。

実に民主的って言うか。適材適所は大切だ。

王様の子供だからって、貴族の跡取りだからって、優れた人格の持ち主であるとは限らないからな。

ハゲのサシャ・バールレンを見てみろ。生まれは確かに偉い貴族の息子だけど、人間としてはゴミだぞ。

誰より、俺以上に「血筋」の話に敏感であろうルーチェスも、何とも言えない不思議そうな顔をしていた。

あなたならよく分かるでしょうよ。

王女だろうが王子だろうが、所詮ただの人間だってことが。

「セルテリシア様が首領に就任すれば、誰も反対はしないでしょう。何せ先々代サナリ様の血縁なのですから。『青薔薇連合会』は威厳を取り戻し、これまでにない繁栄をもたらすことでしょう」

一体何処に、そう言う根拠があるのか知らないが。

その右も左も分からないような小娘に、それどころかまだ処女に違いないその小娘に、何が出来るんだ?

今より繁栄するに違いないと、何でそんなに自信満々に言えるのか。

そろそろうざくなってきたので、俺も口を挟んで良いだろうか?

すると。