「…済まないな、ルルシー先輩。こんな話を聞かせて」
と、ルリシヤはルルシーの方を向いて言った。
「え?」
「ルルシー先輩は『青薔薇連合会』の古参組だ。俺やルレイア先輩よりも、アシュトーリアさんとの思い出は濃いだろう」
「…」
俺が『青薔薇連合会』に入るずっと前から、ルルシーはアシュトーリアさんのもとで働いていた訳で。
アイズやシュノさんほどでなくても、アシュトーリアさんとの思い出は濃く、深いはずだ。
もし彼女の命が失われることがあったらどうするか…なんて、こんな話を聞きたくはないだろう。
…しかし。
「…確かに、あの人には色々な恩がある。思い出もある…けど」
「けど?」
「お前達より、俺の方がずっと薄情だし、恩知らずだよ」
…ほう。
「そう言うところの根拠は?」
「我ながら醜いことを考えてると思う。だけど俺は…アシュトーリアさんが襲撃されたと聞いて、まず一番に思ったんだ。『ルレイアじゃなくて良かった』って」
…あぁ、そういうこと。
それは…同感ですね。
成程、俺達薄情だな。
「こうなったのがルレイアだったら、俺は多分…今頃こんなに落ち着いていられなかっただろうから」
呑気にかぼちゃシチュー食べてる余裕もなかったでしょうね。
「アシュトーリアさんならきっと、いつ自分にもしものことが起きても困らないように、根回しはしているはずだ」
「…」
「だからいつ死んでも良いとは言わないよ。俺だってまだ…アシュトーリアさんの『青薔薇連合会』で働いていたい」
…俺もです。
引退するにはまだ早いですよ。
アイズの能力を疑っている訳ではないが、俺達はまだアイズのことを首領と呼ぶ覚悟が出来ていない。
「アシュトーリアさんをこんな目に遭わせた奴を、絶対に許さない」
「…大丈夫ですよ、ルルシー」
それは皆同じ気持ちですから。
「いずれにせよ、組織のトップに手を出されて、黙っている訳にはいきません」
何処の誰がやったのかは知らないが。
『青薔薇連合会』の首領に手を出してくれたのだ。痛烈な「仕返し」が待っていることは…当然分かっているだろうな?
「俺達に出来るのは、彼女の仇を討つこと…そして、アシュトーリアさんの帰還を信じて待ち続けることです」
アシュトーリアさんが元気になって戻ってくるとき、彼女の居場所を守る為に。
と、ルリシヤはルルシーの方を向いて言った。
「え?」
「ルルシー先輩は『青薔薇連合会』の古参組だ。俺やルレイア先輩よりも、アシュトーリアさんとの思い出は濃いだろう」
「…」
俺が『青薔薇連合会』に入るずっと前から、ルルシーはアシュトーリアさんのもとで働いていた訳で。
アイズやシュノさんほどでなくても、アシュトーリアさんとの思い出は濃く、深いはずだ。
もし彼女の命が失われることがあったらどうするか…なんて、こんな話を聞きたくはないだろう。
…しかし。
「…確かに、あの人には色々な恩がある。思い出もある…けど」
「けど?」
「お前達より、俺の方がずっと薄情だし、恩知らずだよ」
…ほう。
「そう言うところの根拠は?」
「我ながら醜いことを考えてると思う。だけど俺は…アシュトーリアさんが襲撃されたと聞いて、まず一番に思ったんだ。『ルレイアじゃなくて良かった』って」
…あぁ、そういうこと。
それは…同感ですね。
成程、俺達薄情だな。
「こうなったのがルレイアだったら、俺は多分…今頃こんなに落ち着いていられなかっただろうから」
呑気にかぼちゃシチュー食べてる余裕もなかったでしょうね。
「アシュトーリアさんならきっと、いつ自分にもしものことが起きても困らないように、根回しはしているはずだ」
「…」
「だからいつ死んでも良いとは言わないよ。俺だってまだ…アシュトーリアさんの『青薔薇連合会』で働いていたい」
…俺もです。
引退するにはまだ早いですよ。
アイズの能力を疑っている訳ではないが、俺達はまだアイズのことを首領と呼ぶ覚悟が出来ていない。
「アシュトーリアさんをこんな目に遭わせた奴を、絶対に許さない」
「…大丈夫ですよ、ルルシー」
それは皆同じ気持ちですから。
「いずれにせよ、組織のトップに手を出されて、黙っている訳にはいきません」
何処の誰がやったのかは知らないが。
『青薔薇連合会』の首領に手を出してくれたのだ。痛烈な「仕返し」が待っていることは…当然分かっているだろうな?
「俺達に出来るのは、彼女の仇を討つこと…そして、アシュトーリアさんの帰還を信じて待ち続けることです」
アシュトーリアさんが元気になって戻ってくるとき、彼女の居場所を守る為に。


