The previous night of the world revolution7~P.D.~

「『青薔薇連合会』をやめるか?」

「やっ…。やめる訳ないだろ?」

ルリシヤの突っ込んだ質問に、ルルシーはぎょっとしてそう答えた。

俺も同感だ。

多分、アシュトーリアさんが『青薔薇連合会』の首領を降りることになっても、幹部組や準幹部組はそのまま在籍し続けるだろう。

だが、『青薔薇連合会』の末端構成員達はどうかな。

彼らが望むのは「アシュトーリア・ヴァルレンシーが統治する『青薔薇連合会』」であり。

その他の誰かが首領になるなら、『青薔薇連合会』に在籍し続ける意味がない…と、言い出す者もいるだろう。

組織の頭が代わるというのは、そういうことだ。

「俺もやめませんよ。こういうことは言いたくないですが…アシュトーリアさんがいなくても…『青薔薇連合会』の屋台骨が折れることはありませんから」

「俺もそう思う。アイズ先輩がいる限り、多少揺れ動いたとしても…『青薔薇連合会』は正常に機能するだろう」

これでもし、次期首領がアイズじゃなかったら。

他の誰かだったら、俺もこれほどきっぱりと「『青薔薇連合会』を抜けるつもりはない」とは言えなかっただろう。

「組織に必要なのは、組織を正しく導ける指導者だ。それは決してアシュトーリア・ヴァルレンシーではない。誰が頭目であっても、正しく『青薔薇連合会』を導けるのなら誰でも構わない」

…ルリシヤが言うと、説得力が違いますね。

かつて『セント・ニュクス』という一つの組織を率いてきた者が。

だが、俺も同じ意見だ。

俺にとって居心地の良い場所であるなら、必ずしも首領がアシュトーリアさんである必要はない。

勿論、アシュトーリアさんの統治する『青薔薇連合会』が一番だ…とは思うけど。

もし彼女がいなくなったとしても、それで『青薔薇連合会』を抜けようとまでは思わない。