The previous night of the world revolution7~P.D.~

「私もルーチェスと同じ意見だよ。今は内部分裂している暇はない。すぐにでも動いて、アシュトーリアさんを襲撃した犯人を突き止めないと」

「…」

「アシュトーリアさんの身柄は、しばらく病院に預けよう。それからルレイアが言ったように、アシュトーリアさんが襲われたという事実が周囲に漏れないように徹底しないと」

アイズはあくまで冷静に、自分のやるべきことを列挙した。

「容態が安定するまでは、この情報は準幹部クラスまでに留めること。決して焦ったり先走ったりしたら駄目だよ。狼狽えていることがバレたら、付け入られる隙になるからね」

「…分かりました。そうしましょう」

いずれは、末端の構成員にも伝えなければならないが。

容態がはっきりしない以上…今公表するのはやめておいた方が良いだろう。

今のシュノさんと同様、不安と憶測を招くだけだ。

それは本意ではない。

「良い?皆。シュノも。今私達がやるべきことは仲間割れじゃない。こんなときだからこそ冷静に、思慮深く動かなきなゃならないんだよ」

「…うん、ごめんなさい」

シュノさんは、しゅんとして謝った。

もう良いですよ、謝らなくて。分かってくれればそれで良いんです。

「それに、まだ最悪の事態になるとは限らない。アシュトーリアさんを信じよう。きっと彼女は戻ってきてくれるはずだよ。いつアシュトーリアさんが戻ってきても良いように…私達が、彼女の居場所を守ろう」

アシュトーリアさんの居場所。

彼女が守り続けていた、『青薔薇連合会』という組織を。

それを守れるのは、今ここにいる俺達だけだ。

「さぁ、今日のところはこれで解散しよう。良い?皆冷静に。何かあったらすぐに連絡するから、スマホは手放さないようにね」

アイズが皆に号令をかけて、俺達はひとまずその場で解散…。

…したのだが。