…俺が『青薔薇連合会』に加入して以来、初めてじゃないか?
これまでずっと盤石だった『青薔薇連合会』の体制が…これほど揺らぐことになるのは。
さすがの俺でも、これはちょっとやばいんじゃないかと思ってるくらいですから。
そして。
「…」
俺は、ちらりと彼の方を見た。
彼…アイズレンシア・ルーレヴァンツァは、無言で両手を固く握り締めていた。
さすがに険しい顔をしている。
アイズはシュノさん以上に、アシュトーリアさんとの思い出か深いはずだ。
何せ彼は、アシュトーリアさんの一番の秘蔵っ子。
誰よりもアシュトーリアさんの信頼を得ている。自他共に認める『青薔薇連合会』の次期首領なのだ。
…そう、次期首領。
アシュトーリアさんにもしものことがあれば…『青薔薇連合会』を継ぐのは、彼なのだ。
故に、分かっていないはずがない。
俺が今考えたこと。『青薔薇連合会』の首領が暗殺されたという情報が漏れたらどうなるか、ということが。
…迂闊に声は出せないですね。
「万が一」があったときの為に、今から考えておかなければならないことはたくさんある。
が、その話をするということは、アシュトーリアさんの命を諦める…覚悟をするということに他ならない。
にわかには諦められまい。ここにいる誰一人。
特に、アシュトーリアさんとの思い出が深い、アイズ、シュノさん、アリューシャ、ルルシーの古参組は。
彼らは幹部になって日が長いからな。
俺も大概だけど。
勿論、幹部になってからの時の長さだけが、アシュトーリアさんへの思いが深くなる訳ではない。
しかし…これほど動揺するシュノさんを見ていると、余計に何も…、
「…もしものときの準備くらいは、しておいた方が良いでしょうね」
不意に沈黙を破ったのは、俺の愛弟子であるルーチェスであった。
これまでずっと盤石だった『青薔薇連合会』の体制が…これほど揺らぐことになるのは。
さすがの俺でも、これはちょっとやばいんじゃないかと思ってるくらいですから。
そして。
「…」
俺は、ちらりと彼の方を見た。
彼…アイズレンシア・ルーレヴァンツァは、無言で両手を固く握り締めていた。
さすがに険しい顔をしている。
アイズはシュノさん以上に、アシュトーリアさんとの思い出か深いはずだ。
何せ彼は、アシュトーリアさんの一番の秘蔵っ子。
誰よりもアシュトーリアさんの信頼を得ている。自他共に認める『青薔薇連合会』の次期首領なのだ。
…そう、次期首領。
アシュトーリアさんにもしものことがあれば…『青薔薇連合会』を継ぐのは、彼なのだ。
故に、分かっていないはずがない。
俺が今考えたこと。『青薔薇連合会』の首領が暗殺されたという情報が漏れたらどうなるか、ということが。
…迂闊に声は出せないですね。
「万が一」があったときの為に、今から考えておかなければならないことはたくさんある。
が、その話をするということは、アシュトーリアさんの命を諦める…覚悟をするということに他ならない。
にわかには諦められまい。ここにいる誰一人。
特に、アシュトーリアさんとの思い出が深い、アイズ、シュノさん、アリューシャ、ルルシーの古参組は。
彼らは幹部になって日が長いからな。
俺も大概だけど。
勿論、幹部になってからの時の長さだけが、アシュトーリアさんへの思いが深くなる訳ではない。
しかし…これほど動揺するシュノさんを見ていると、余計に何も…、
「…もしものときの準備くらいは、しておいた方が良いでしょうね」
不意に沈黙を破ったのは、俺の愛弟子であるルーチェスであった。


