The previous night of the world revolution7~P.D.~

嫌な予感を感じ始めたときから、多分何かあるとは思ってたけど。

そこまでは予想してませんでしたよ。

大変なビッグニュースだ。

「どっ、ど…ど…!?」

これにはアリューシャも、わたわたしてポテトチップスの袋を取り落としていた。

ルルシーは絶句。ルリシヤとルーチェスは、無言で顔をしかめていた。

「…嘘…。そんな…嘘よ…」

シュノさんは呆然として、繰り返しそう呟いていた。

嘘…だったら良かったんですけどね。

残念ながら、アイズはそんな質の悪い冗談を言う人ではありませんから。

間違いなく、本当なんでしょう。

それが誤情報でないのなら、ですが。

「確かな情報なんですね?」

「…残念ながら」

「じゃあ、こうしてはいられないですね」

非常に残念だが…ルルシー退院おめでとうパーティーは、今夜は延期せざるを得ないようだ。

さすがに、俺達の頭目が意識不明の重体に陥っているのに、楽しくパーティーなんて開いている余裕はない。

…それどころか。

「そんな…嘘、嘘だ…」

シュノさんはがくん、とその場に膝をついた。

「シュノ先輩…。大丈夫か」

「嘘だ…。アシュトーリアさんがそんな…そんな…」

ルリシヤが声をかけても、シュノさんは繰り返し呟くばかりで立ち上がれなかった。

シュノさんにとってアシュトーリアさんは、実の母親と言っても差し支えない。

自分の母親が意識不明の重体に陥っているとして、平然としていられるのは家族と絶縁した俺くらいなものだ。

同じく、アシュトーリアさんを実の親のように慕っているアイズも…心中穏やかではないはずだが。

さすがは『青薔薇連合会』の次期首領。心の中で嵐が吹き荒れていようとも、それを態度に表すことはなかった。

しっかりしているように見える。…少なくとも、見た目だけは。

…ここは、俺が…俺達がしっかりしなければならないときだな。