「では、これで最後だ」
ルリシヤは再び、スカーフをお札の上に被せた。
そして、また指パッチン。
…今度は何だろう?
全部小銭に替わってる、とか?
九千円分の小銭って、それもう財布パンパンになるだろうな。
しかし。
「…はれ?」
ルーチェス嫁は、スカーフを取り除いたテーブルの上を見て、きょとんとしていた。
俺もびっくりした。
今度は何のお札が…と思っていたのに。
あろうことか、九枚の紙幣が全部消えていた。
テーブルの上には何もない。
「以上。ルリシヤマジックだ」
ルリシヤはドヤ顔で言った。
…マジックが終了してしまった。
「…。…えぇぇぇ!?私のお金はっ!?」
と、声を上げるルーチェス嫁。
そりゃそうなる。自分の貸したお金が返ってこない。大ピンチだ。
「ちょっとちょっとちょっと!私のお金は何処?返してよ!」
九千円は大金だ。ルーチェス嫁の主張はごもっとも。
しかし、ルリシヤは。
「お金?何のことだ。俺は持ってないぞ」
しらばってくれていた。
…え?マジ?
本気で返さないつもりなら、俺も黙っていることは出来ないぞ。
「嘘ぉぉ!?ルーチェス君、どうしよう。新手の詐欺だよこれ!マジシャン詐欺!」
それは本当に新しいな。
マジックの為に使うから貸してくれ、と言われて貸したら、マジックが終わっても返ってこない詐欺。
つまんねぇ詐欺だよ。
でも、被害者としては黙っていられないだろう。
「えぇぇぇ!あのお金で、ルーチェス君と執事喫茶に行こうと思ってたのにぃぃ」
思わず噴き出すかと思った。
お金を騙し取られて気の毒と思ってたけど、そんなことの為に使うお金なら、別に返ってこなくて良いんじゃないか。
「私のお札〜っ!返してよぅ」
「ルリシヤ…。返してやれよ、お前…」
お金の用途はあまり…褒められた使い道ではないかもしれないが。
しかし、お金はお金だ。
食糧品を買うのに使おうが、水道代に消えようが…。…執事喫茶で浪費しようが。
何にお金を使おうと、それは本人の勝手な訳で。
お前がマジックに使った九千円は、ルーチェス嫁にとって大事なものなんだよ。
すると。
「人聞きが悪いな。俺は騙し取ってなんかいないぞ」
「嘘ぉ。だって返してくれてないよ?」
「それはおかしいな。本当になくなったのか?もう一度、財布をよく確かめてみたらどうだ?」
あくまでしらばっくれるルリシヤである。
こいつ…珍しく意地の悪いことを言うじゃないか。
俺達相手ならともかく、ルーチェス嫁はカタギの人間なんだから、俺達と同じノリで接して良い訳じゃないんだぞ。
これは本格的に怒るべきか、と思っていると。
ルレイアが、横から口を挟んだ。
「まぁまぁ。ルリシヤの言う通り、一度財布を確かめてみたらどうです?」
…ルレイア?
「えぇ…?確かめるも何も、さっきから触ってないんだから、何も入ってる訳…。…え?」
渋々といった様子で、ルーチェス嫁は財布の中を探った。
そして、その中身を見て固まってしまった。
…?
…もしかして。
ルリシヤは再び、スカーフをお札の上に被せた。
そして、また指パッチン。
…今度は何だろう?
全部小銭に替わってる、とか?
九千円分の小銭って、それもう財布パンパンになるだろうな。
しかし。
「…はれ?」
ルーチェス嫁は、スカーフを取り除いたテーブルの上を見て、きょとんとしていた。
俺もびっくりした。
今度は何のお札が…と思っていたのに。
あろうことか、九枚の紙幣が全部消えていた。
テーブルの上には何もない。
「以上。ルリシヤマジックだ」
ルリシヤはドヤ顔で言った。
…マジックが終了してしまった。
「…。…えぇぇぇ!?私のお金はっ!?」
と、声を上げるルーチェス嫁。
そりゃそうなる。自分の貸したお金が返ってこない。大ピンチだ。
「ちょっとちょっとちょっと!私のお金は何処?返してよ!」
九千円は大金だ。ルーチェス嫁の主張はごもっとも。
しかし、ルリシヤは。
「お金?何のことだ。俺は持ってないぞ」
しらばってくれていた。
…え?マジ?
本気で返さないつもりなら、俺も黙っていることは出来ないぞ。
「嘘ぉぉ!?ルーチェス君、どうしよう。新手の詐欺だよこれ!マジシャン詐欺!」
それは本当に新しいな。
マジックの為に使うから貸してくれ、と言われて貸したら、マジックが終わっても返ってこない詐欺。
つまんねぇ詐欺だよ。
でも、被害者としては黙っていられないだろう。
「えぇぇぇ!あのお金で、ルーチェス君と執事喫茶に行こうと思ってたのにぃぃ」
思わず噴き出すかと思った。
お金を騙し取られて気の毒と思ってたけど、そんなことの為に使うお金なら、別に返ってこなくて良いんじゃないか。
「私のお札〜っ!返してよぅ」
「ルリシヤ…。返してやれよ、お前…」
お金の用途はあまり…褒められた使い道ではないかもしれないが。
しかし、お金はお金だ。
食糧品を買うのに使おうが、水道代に消えようが…。…執事喫茶で浪費しようが。
何にお金を使おうと、それは本人の勝手な訳で。
お前がマジックに使った九千円は、ルーチェス嫁にとって大事なものなんだよ。
すると。
「人聞きが悪いな。俺は騙し取ってなんかいないぞ」
「嘘ぉ。だって返してくれてないよ?」
「それはおかしいな。本当になくなったのか?もう一度、財布をよく確かめてみたらどうだ?」
あくまでしらばっくれるルリシヤである。
こいつ…珍しく意地の悪いことを言うじゃないか。
俺達相手ならともかく、ルーチェス嫁はカタギの人間なんだから、俺達と同じノリで接して良い訳じゃないんだぞ。
これは本格的に怒るべきか、と思っていると。
ルレイアが、横から口を挟んだ。
「まぁまぁ。ルリシヤの言う通り、一度財布を確かめてみたらどうです?」
…ルレイア?
「えぇ…?確かめるも何も、さっきから触ってないんだから、何も入ってる訳…。…え?」
渋々といった様子で、ルーチェス嫁は財布の中を探った。
そして、その中身を見て固まってしまった。
…?
…もしかして。


