ルリシヤマジックショーは続く。
「では最後に…つかぬことを聞くが、御婦人」
ルリシヤは、ルーチェス嫁を呼んだ。
「何?」
「今、財布の中に紙幣は何枚ある?」
…??
何だ、その質問は。
「紙幣?お札のこと?」
「そうだ」
「えぇっと…。あぁ、今丁度、千円札が九枚入ってるよ」
ルーチェス嫁は財布を取り出して、その中身を確かめながら言った。
「小銭なかったから、一万円で缶ジュース一本だけ買ったら、お釣りの五千円札切らしてたみたいで、全部千円札で返されちゃったんだよ」
たまにあるよな、そういうこと。
千円札でも、九枚も入ってたら財布の中で嵩張って嵩張って。
「ふむ、ではその千円札、少々貸してもらえるだろうか」
「え?全部?」
「全部」
どうやら、最後のマジックはお札を使うらしい。
自分の用意したお札ではなく、人のお札を使うのは…タネも仕掛けもないことを証明する為だろう。
「ほほう、良いよ。貸してあげる」
ルーチェス嫁も気を良くして、快く九千円を貸してくれた。
「ふむ、ではこの千円札を…」
ルーチェス嫁から手渡された九枚の千円札を、ルリシヤは扇子のようにして、ひらひらと振った。
そのまま、テーブルの上に千円札を並べて伏せ、先程の赤いスカーフを取り出す。
千円札を隠すようにスカーフを被せ、ルリシヤはぱちんっ、と器用に指を鳴らした。
その姿は、まさに本職のマジシャン。
ルリシヤがさっ、とスカーフを取ると。
先程伏せていた、九枚の紙幣が並んでいた。
「…?何も変わってないよ?」
何が起きるかとわくわくしていたルーチェス嫁は、変化のないテーブルの上を見て首を傾げた。
俺も首を傾げていた。
てっきり、お札が消えているのだと思っていたのだが…。
珍しく、マジック失敗か?
「では最後に…つかぬことを聞くが、御婦人」
ルリシヤは、ルーチェス嫁を呼んだ。
「何?」
「今、財布の中に紙幣は何枚ある?」
…??
何だ、その質問は。
「紙幣?お札のこと?」
「そうだ」
「えぇっと…。あぁ、今丁度、千円札が九枚入ってるよ」
ルーチェス嫁は財布を取り出して、その中身を確かめながら言った。
「小銭なかったから、一万円で缶ジュース一本だけ買ったら、お釣りの五千円札切らしてたみたいで、全部千円札で返されちゃったんだよ」
たまにあるよな、そういうこと。
千円札でも、九枚も入ってたら財布の中で嵩張って嵩張って。
「ふむ、ではその千円札、少々貸してもらえるだろうか」
「え?全部?」
「全部」
どうやら、最後のマジックはお札を使うらしい。
自分の用意したお札ではなく、人のお札を使うのは…タネも仕掛けもないことを証明する為だろう。
「ほほう、良いよ。貸してあげる」
ルーチェス嫁も気を良くして、快く九千円を貸してくれた。
「ふむ、ではこの千円札を…」
ルーチェス嫁から手渡された九枚の千円札を、ルリシヤは扇子のようにして、ひらひらと振った。
そのまま、テーブルの上に千円札を並べて伏せ、先程の赤いスカーフを取り出す。
千円札を隠すようにスカーフを被せ、ルリシヤはぱちんっ、と器用に指を鳴らした。
その姿は、まさに本職のマジシャン。
ルリシヤがさっ、とスカーフを取ると。
先程伏せていた、九枚の紙幣が並んでいた。
「…?何も変わってないよ?」
何が起きるかとわくわくしていたルーチェス嫁は、変化のないテーブルの上を見て首を傾げた。
俺も首を傾げていた。
てっきり、お札が消えているのだと思っていたのだが…。
珍しく、マジック失敗か?


