一体何故、このようなものを…しかも手作りしてまで持ってきてくれたのか。
聞くに聞けないけど、この端っこについてるこれは、やっぱり骨なのか?
「あ、あの…こ、これ…」
「気に入ってもらえましたか?」
「…うん」
そう答える以外に、俺に何の選択肢があったんだ?
「良かった。それは私の故郷で古くから伝わる、健康祈願のお面なんですよ」
まさかの箱庭帝国原産。
そういうことか。その説明で理解した。
ルヴィア嫁の出身は、箱庭帝国にある秘境の里。
俺もそれほど詳しくはないが、どうやら呪いとか占いを生業としている一族らしい。
そこで伝統的に作られている、厄除けのお面みたいなものなのか。
健康祈願って…。この恐ろしい仮面が健康…?
俺はむしろ、恐ろしさのあまり腰を抜かすところだったんだが?
「あぁ、なんか聞いたことあります。わざとお面を怖い顔にして、病原菌が怖がって逃げていくように、って意味があるんですよね」
と、ルレイア。
お前、知ってたのか。
「はい。本来は怪我ではなく、病気のときに使われるものなんですが…」
そうなのか?
「近年では広義に解釈して、病気のみならず、怪我の場合でもご利益があるとされてるんです」
…そうなんだ。
このお面に、そんなパワーが…?
「…」
改めて、ルヴィア嫁お手製のお面を見下ろす。
…やっぱり、そんな効果があるようには見えないんだが?
むしろ怖くて、余計具合が悪くなりそう。
「折角ですから、私が手ずから作ってみました」
「…」
「喜んでもらえたようで、良かったです」
「…うん」
どう反応すれば良いのか分からない。
代わりに、俺はそんなルヴィア嫁の夫であるルヴィアに視線を向けた。
さっきルヴィアが挙動不審だったのは、このお面のせいか。
「…俺も、どうかなとは思ったんですけど…」
俺に視線を向けられて、ルヴィアは言い訳をするようにそう言った。
「でも…楽しそうにお面を作ってるフューニャが可愛くて…つい…」
「…お前…」
止めろよ。何見惚れてんだ。
こんなときでも惚気を披露するとは。
…もらってしまったのは、仕方がない。
「…そこに飾っといてくれるか、ルレイア…」
「はい、お任せください」
お陰で、こんな怪我すぐに治りそうだよ。どうもありがとうございますね。
ほら、こういうのって、気持ちが大事だから。中身の問題じゃないから。
…そう思うことにしよう。
聞くに聞けないけど、この端っこについてるこれは、やっぱり骨なのか?
「あ、あの…こ、これ…」
「気に入ってもらえましたか?」
「…うん」
そう答える以外に、俺に何の選択肢があったんだ?
「良かった。それは私の故郷で古くから伝わる、健康祈願のお面なんですよ」
まさかの箱庭帝国原産。
そういうことか。その説明で理解した。
ルヴィア嫁の出身は、箱庭帝国にある秘境の里。
俺もそれほど詳しくはないが、どうやら呪いとか占いを生業としている一族らしい。
そこで伝統的に作られている、厄除けのお面みたいなものなのか。
健康祈願って…。この恐ろしい仮面が健康…?
俺はむしろ、恐ろしさのあまり腰を抜かすところだったんだが?
「あぁ、なんか聞いたことあります。わざとお面を怖い顔にして、病原菌が怖がって逃げていくように、って意味があるんですよね」
と、ルレイア。
お前、知ってたのか。
「はい。本来は怪我ではなく、病気のときに使われるものなんですが…」
そうなのか?
「近年では広義に解釈して、病気のみならず、怪我の場合でもご利益があるとされてるんです」
…そうなんだ。
このお面に、そんなパワーが…?
「…」
改めて、ルヴィア嫁お手製のお面を見下ろす。
…やっぱり、そんな効果があるようには見えないんだが?
むしろ怖くて、余計具合が悪くなりそう。
「折角ですから、私が手ずから作ってみました」
「…」
「喜んでもらえたようで、良かったです」
「…うん」
どう反応すれば良いのか分からない。
代わりに、俺はそんなルヴィア嫁の夫であるルヴィアに視線を向けた。
さっきルヴィアが挙動不審だったのは、このお面のせいか。
「…俺も、どうかなとは思ったんですけど…」
俺に視線を向けられて、ルヴィアは言い訳をするようにそう言った。
「でも…楽しそうにお面を作ってるフューニャが可愛くて…つい…」
「…お前…」
止めろよ。何見惚れてんだ。
こんなときでも惚気を披露するとは。
…もらってしまったのは、仕方がない。
「…そこに飾っといてくれるか、ルレイア…」
「はい、お任せください」
お陰で、こんな怪我すぐに治りそうだよ。どうもありがとうございますね。
ほら、こういうのって、気持ちが大事だから。中身の問題じゃないから。
…そう思うことにしよう。


