しかし、そんな俺とルヴィアの心境をよそに。
「あぁ、そうだ。忘れるところでした」
ルヴィア嫁が、不意にそう言ってティーカップを置いた。
な、何…?
「僭越ながら、お見舞いの品を持ってきたんです」
え?
ごそごそ、とルヴィア嫁は足元に置いていた紙袋を漁っていた。
「お見舞いの品…?」
「はい。大したものではありませんが…」
ルヴィア嫁は、そっと茶色の紙袋を差し出した。
あ、どうも…。
「悪いな…。気を遣わせて…」
「いえ。あなたはルヴィアさんの上司だと聞いています。いつもルヴィアさんがお世話になっていますので」
ぺこり、と頭を下げるルヴィア嫁。
おいおい。出来たお嫁さんだな。
つくづく、ルヴィアは幸せ者だよ。
「ありがとう。有り難く頂戴するよ」
「はい、そうしてください」
部下にまで見舞いの品を持ってきてもらうとは。恐悦至極。
来てくれるだけで充分なのに、わざわざ気を遣わなくても…。
「ありがとうな、ルヴィアも…。…ルヴィア?」
「えっ?あ、はい…」
「…?」
ルヴィアにもお礼を言おうと思ったら。
何故かルヴィアは、所在無さげにぐるぐると視線を彷徨わせていた。
…どうかしたのか?
クマの目玉茶のインパクトが強過ぎて、気持ち悪くなってしまったのだろうか。
「ルルシー、何もらったんですか?」
と、ルレイアが尋ねてきた。
あぁ、そういやまだ中身見てないな。
「…開けてみても良いか?」
「えぇ、勿論です」
ルヴィア嫁が頷いたので、俺は紙袋の中に手を伸ばした。
すると。
「あっ…!ちょ、まっ…!」
「…?」
目を見開いたルヴィアが、咄嗟に声を上げたが。
時既に遅しだった。
紙袋の中から出てきたモノを見て、俺は息が止まるかと思った。
「…!?」
な…。
…何だ、これは?
思わず手で払い除けそうになったのを、必死に堪えていた。
一応人からもらったものだから、投げ捨てるような真似をしてはいけない…という理性が、かろうじて働いていた。
しかし、これがもしルヴィア嫁からもらったものでなければ、多分…あまりの不気味さに、窓の外に放り投げてると思う。
ルヴィア嫁が俺に持ってきてくれたのは、お面だった。
…凄まじい形相で、こちらを睨むお面。
どうやら手作りらしく、草?葉っぱ?みたいなものがあちこちにくっついていて。
何だか、何処かの部族の仮面みたいだった。
非常におどろおどろしい。
しかもこれ…。お面の縁についてる、この白っぽいもの…。
もしかしてこれは…骨…?
…。
もしかして、これはネタなのか?
その…ルヴィア嫁から俺に、お茶目な嫌がらせをするつもりで…?
…と、俺は一瞬疑った。
しかし。
「どうですか?私の手作りなんです」
えへん、とばかりに得意げなルヴィア嫁。
の、隣で「あぁ…」みたいな顔をしているルヴィア。
…。
…どうやら、ふざけているつもりはなさそうだ。
それどころか、至って真面目なようだ。
じゃあ…。これはネタとか嫌がらせではなく、本気なんだ…。
「あぁ、そうだ。忘れるところでした」
ルヴィア嫁が、不意にそう言ってティーカップを置いた。
な、何…?
「僭越ながら、お見舞いの品を持ってきたんです」
え?
ごそごそ、とルヴィア嫁は足元に置いていた紙袋を漁っていた。
「お見舞いの品…?」
「はい。大したものではありませんが…」
ルヴィア嫁は、そっと茶色の紙袋を差し出した。
あ、どうも…。
「悪いな…。気を遣わせて…」
「いえ。あなたはルヴィアさんの上司だと聞いています。いつもルヴィアさんがお世話になっていますので」
ぺこり、と頭を下げるルヴィア嫁。
おいおい。出来たお嫁さんだな。
つくづく、ルヴィアは幸せ者だよ。
「ありがとう。有り難く頂戴するよ」
「はい、そうしてください」
部下にまで見舞いの品を持ってきてもらうとは。恐悦至極。
来てくれるだけで充分なのに、わざわざ気を遣わなくても…。
「ありがとうな、ルヴィアも…。…ルヴィア?」
「えっ?あ、はい…」
「…?」
ルヴィアにもお礼を言おうと思ったら。
何故かルヴィアは、所在無さげにぐるぐると視線を彷徨わせていた。
…どうかしたのか?
クマの目玉茶のインパクトが強過ぎて、気持ち悪くなってしまったのだろうか。
「ルルシー、何もらったんですか?」
と、ルレイアが尋ねてきた。
あぁ、そういやまだ中身見てないな。
「…開けてみても良いか?」
「えぇ、勿論です」
ルヴィア嫁が頷いたので、俺は紙袋の中に手を伸ばした。
すると。
「あっ…!ちょ、まっ…!」
「…?」
目を見開いたルヴィアが、咄嗟に声を上げたが。
時既に遅しだった。
紙袋の中から出てきたモノを見て、俺は息が止まるかと思った。
「…!?」
な…。
…何だ、これは?
思わず手で払い除けそうになったのを、必死に堪えていた。
一応人からもらったものだから、投げ捨てるような真似をしてはいけない…という理性が、かろうじて働いていた。
しかし、これがもしルヴィア嫁からもらったものでなければ、多分…あまりの不気味さに、窓の外に放り投げてると思う。
ルヴィア嫁が俺に持ってきてくれたのは、お面だった。
…凄まじい形相で、こちらを睨むお面。
どうやら手作りらしく、草?葉っぱ?みたいなものがあちこちにくっついていて。
何だか、何処かの部族の仮面みたいだった。
非常におどろおどろしい。
しかもこれ…。お面の縁についてる、この白っぽいもの…。
もしかしてこれは…骨…?
…。
もしかして、これはネタなのか?
その…ルヴィア嫁から俺に、お茶目な嫌がらせをするつもりで…?
…と、俺は一瞬疑った。
しかし。
「どうですか?私の手作りなんです」
えへん、とばかりに得意げなルヴィア嫁。
の、隣で「あぁ…」みたいな顔をしているルヴィア。
…。
…どうやら、ふざけているつもりはなさそうだ。
それどころか、至って真面目なようだ。
じゃあ…。これはネタとか嫌がらせではなく、本気なんだ…。


