「私がルティス帝国に帰国して、帝国自警団団長に再就任した直後だった。…『M.T.S社』の方から、私達に新兵器を購入しないかという打診を受けた」
「…!」
俺は予測がついていたが、ルルシーにとっては寝耳に水だったようで、目を見開いていた。
やっぱり、『M.T.S社』の方からお声がかかったのだ。
そうだろうと思った。
俺達が調べ尽くして、それでも新兵器の正体については何も分からなかったのに。
無関係であるはずの帝国自警団が、何故かその新兵器の存在を知っていた。
『M.T.S社』が自ら、帝国自警団に教えたからだ。
「こんな素敵な武器があるから、是非とも買ってくれないか」と。
成程、『M.T.S社』の連中も、なかなか思い切ったことをする。
表社会の組織である帝国自警団が、マフィアの売りつける武器を買うと思ったのだろうか。
それとも、『青薔薇連合会』以外であれば、売りつける相手は誰でも良かったのか?
いくら凄い武器を作っても、売れなかったら大損だからな。
「そのときは、私は返事を保留にした。マフィアから武器を購入するなんて、帝国自警団の指針に反する」
でしょうね。
とか言いながら、結局はその指針を無視して、買っちゃってるんですけどね。
意志が弱過ぎるでしょうよ。
「何故保留にした?きっぱり断らなかったってことは、お前も新兵器に興味があったのか?」
と、尋ねるルルシー。
しかし、ブロテは。
「そのとき保留にしたのは、『M.T.S社』と交渉してくれていた団員の面子を立てる為だ。本当に購入するつもりなんてなかった。そのままのらりくらり躱して、話を立ち消えにさせるつもりだった…」
一応、帝国自警団としてのプライドは守るつもりだったらしい。
実際は守れてないんだから、帝国自警団のプライドなんてちり紙のようなものだな。
「…!」
俺は予測がついていたが、ルルシーにとっては寝耳に水だったようで、目を見開いていた。
やっぱり、『M.T.S社』の方からお声がかかったのだ。
そうだろうと思った。
俺達が調べ尽くして、それでも新兵器の正体については何も分からなかったのに。
無関係であるはずの帝国自警団が、何故かその新兵器の存在を知っていた。
『M.T.S社』が自ら、帝国自警団に教えたからだ。
「こんな素敵な武器があるから、是非とも買ってくれないか」と。
成程、『M.T.S社』の連中も、なかなか思い切ったことをする。
表社会の組織である帝国自警団が、マフィアの売りつける武器を買うと思ったのだろうか。
それとも、『青薔薇連合会』以外であれば、売りつける相手は誰でも良かったのか?
いくら凄い武器を作っても、売れなかったら大損だからな。
「そのときは、私は返事を保留にした。マフィアから武器を購入するなんて、帝国自警団の指針に反する」
でしょうね。
とか言いながら、結局はその指針を無視して、買っちゃってるんですけどね。
意志が弱過ぎるでしょうよ。
「何故保留にした?きっぱり断らなかったってことは、お前も新兵器に興味があったのか?」
と、尋ねるルルシー。
しかし、ブロテは。
「そのとき保留にしたのは、『M.T.S社』と交渉してくれていた団員の面子を立てる為だ。本当に購入するつもりなんてなかった。そのままのらりくらり躱して、話を立ち消えにさせるつもりだった…」
一応、帝国自警団としてのプライドは守るつもりだったらしい。
実際は守れてないんだから、帝国自警団のプライドなんてちり紙のようなものだな。


