「…残念だよ、ルレイア・ティシェリー卿」
と、ブロテは言った。
「何が?」
「私はずっと、君を誤解していた。君は『青薔薇連合会』の幹部。帝国騎士団や諸外国を脅し、無辜の人々に酷いことをしていると思っていた」
あぁ、そうでしたね。
あなたはもう少し、人の言葉を冷静に聞き、真偽の程を自分で判断するということを覚えた方が良い。
「明日地球滅亡するらしいですよ」と言われたら、素直に信じそうな勢いですから。
良く言えば素直。悪く言えばただの馬鹿。
それでよくもまぁ、帝国自警団のリーダーなんか務まるもんだ。
腰抜けと腑抜けしかいないのか。この組織は。
「でもそうじゃなかった。君は元上流貴族で…帝国騎士団四番隊隊長まで務めていた。本当は…君はこちら側の人間だった」
「…」
「そんな君を、みすみすそちら側に行かせてしまったのには…私にも責任の一端がある。申し訳ないことをしてしまったと思ってる」
別にあなたが引け目に感じる必要はないので、そんなこと思わなくて結構ですよ。
虫酸が走る。
「だからこそ、話し合えば改心してくれるかもしれないと思った。根は悪い人じゃないんだから、何かきっかけさえあれば、気を変えてくれると」
「…どうです?俺を改心させられました?」
「無理だ。どうやら君は、かなり深く裏の世界に染まってしまってるようだね」
その通り。
ルルシー以外に俺を説得出来る者がいるなら、是非とも紹介して欲しいくらいだ。
この俺を改心させようなど、傲岸不遜にも程がある。
それは不可能というものですよ。
「だったら…痛い目を見て、分かってもらうしかないね」
「…それで、分からせることが出来ると?」
「一回二回痛い思いをしたら、少しは私の話を聞く気になるんじゃないかな」
成程。それは良い方法だ。
是非とも話を聞かせてみてくれ。
と言うか、人の話をまともに聞かないのはそちらも同じでは?
「そんなルーシッドもびっくりの正義厨のあなたが、何でマフィアをかば、」
「っ、ルレイア!」
ブロテに質問しようとしたところに、ルルシーが声を上げた。
ブロテの部下の一人が、レーザー兵器の照準を真っ直ぐに俺に向けていた。
撃ってくるか。
「ごめん。…少し痛い思いをしてもらう」
そう言って、ブロテは仲間の方を向いて小さく頷いた。
レーザー光線を発射せよ、の指示だろう。
面白い。じゃあ撃ってみろ。
俺に向かって照準を合わせ、カチッ、と引き金を引く。
発射されたレーザー光線が、俺の身体を突き抜ける…、
…なんてことはなく。
俺は、レーザー光線が自分に届く前に、くるりと前転して躱していた。
「…!?」
引き金を引いたブロテのお友達(笑)は、咄嗟に2射目を撃とうと銃口を上げたが。
ブロテのお仲間は、2射目を撃つことは出来なかった。
代わりに、ルルシーの持つ拳銃の発砲音が鳴り響いた。
「あぁっ!」
ルルシーの放った弾丸は、2射目を撃とうとしていた女自警団員の手のひらを貫通した。
血飛沫が舞い、女はレーザー兵器を取り落とした。
「!ユナ!」
それを見たブロテが、悲鳴のような声を上げた。
へぇ、このお友達、ユナって名前なのか。
俺を撃って手柄を上げるつもりが、残念でしたね。
と、ブロテは言った。
「何が?」
「私はずっと、君を誤解していた。君は『青薔薇連合会』の幹部。帝国騎士団や諸外国を脅し、無辜の人々に酷いことをしていると思っていた」
あぁ、そうでしたね。
あなたはもう少し、人の言葉を冷静に聞き、真偽の程を自分で判断するということを覚えた方が良い。
「明日地球滅亡するらしいですよ」と言われたら、素直に信じそうな勢いですから。
良く言えば素直。悪く言えばただの馬鹿。
それでよくもまぁ、帝国自警団のリーダーなんか務まるもんだ。
腰抜けと腑抜けしかいないのか。この組織は。
「でもそうじゃなかった。君は元上流貴族で…帝国騎士団四番隊隊長まで務めていた。本当は…君はこちら側の人間だった」
「…」
「そんな君を、みすみすそちら側に行かせてしまったのには…私にも責任の一端がある。申し訳ないことをしてしまったと思ってる」
別にあなたが引け目に感じる必要はないので、そんなこと思わなくて結構ですよ。
虫酸が走る。
「だからこそ、話し合えば改心してくれるかもしれないと思った。根は悪い人じゃないんだから、何かきっかけさえあれば、気を変えてくれると」
「…どうです?俺を改心させられました?」
「無理だ。どうやら君は、かなり深く裏の世界に染まってしまってるようだね」
その通り。
ルルシー以外に俺を説得出来る者がいるなら、是非とも紹介して欲しいくらいだ。
この俺を改心させようなど、傲岸不遜にも程がある。
それは不可能というものですよ。
「だったら…痛い目を見て、分かってもらうしかないね」
「…それで、分からせることが出来ると?」
「一回二回痛い思いをしたら、少しは私の話を聞く気になるんじゃないかな」
成程。それは良い方法だ。
是非とも話を聞かせてみてくれ。
と言うか、人の話をまともに聞かないのはそちらも同じでは?
「そんなルーシッドもびっくりの正義厨のあなたが、何でマフィアをかば、」
「っ、ルレイア!」
ブロテに質問しようとしたところに、ルルシーが声を上げた。
ブロテの部下の一人が、レーザー兵器の照準を真っ直ぐに俺に向けていた。
撃ってくるか。
「ごめん。…少し痛い思いをしてもらう」
そう言って、ブロテは仲間の方を向いて小さく頷いた。
レーザー光線を発射せよ、の指示だろう。
面白い。じゃあ撃ってみろ。
俺に向かって照準を合わせ、カチッ、と引き金を引く。
発射されたレーザー光線が、俺の身体を突き抜ける…、
…なんてことはなく。
俺は、レーザー光線が自分に届く前に、くるりと前転して躱していた。
「…!?」
引き金を引いたブロテのお友達(笑)は、咄嗟に2射目を撃とうと銃口を上げたが。
ブロテのお仲間は、2射目を撃つことは出来なかった。
代わりに、ルルシーの持つ拳銃の発砲音が鳴り響いた。
「あぁっ!」
ルルシーの放った弾丸は、2射目を撃とうとしていた女自警団員の手のひらを貫通した。
血飛沫が舞い、女はレーザー兵器を取り落とした。
「!ユナ!」
それを見たブロテが、悲鳴のような声を上げた。
へぇ、このお友達、ユナって名前なのか。
俺を撃って手柄を上げるつもりが、残念でしたね。


