「当事者ではなかった、それどころか国内にいなかった人間に、今更俺達の選択を責められる謂れはない」
「…」
オルタンスにきっぱりと言われたブロテは、言い返す言葉が思いつかなかったらしく。
しばし、口を真一文字に噤んでいた。
…すると。
「…なら、今この場で、『青薔薇連合会』と手を切ることを約束して欲しい」
と、何やら頓珍漢な提案をした。
…は?
「これからは、『青薔薇連合会』の代わりに、私達帝国自警団があなた達に協力する。もう『青薔薇連合会』の手を借りる必要はない」
「…興味深い提案だ」
興味深いか?
何言ってんだこの女、としか思わんが。
「これ以上、非合法組織に大きな顔をさせる必要はない。今こそ帝国騎士団は『青薔薇連合会』と手を切り、これ以上彼らが勝手をするのを許しちゃいけないよ」
『青薔薇連合会』と手を切り…と言われても。
今現在は、何の手も借りてないんだが?
それに、『青薔薇連合会』に勝手をさせるなと言われても…。
別にあいつら、特に勝手なことはしてないんじゃないか?
そりゃ、裏社会で幅を利かせているのは事実だが。
それだって、今に始まったことではない。
「…つまり、どうしろと?」
「『青薔薇連合会』を検挙するんだよ。特に、あの男…ルレイアという幹部を」
ルレイアを検挙しろだと?
何処の誰が、死神に手錠を嵌めることが出来る?
本物の死神でも無理そうなことを、人間である俺達に頼むんじゃない。
命がいくつあっても足りん。
むしろ、出来るならお前達がやってくれ。
「そんなことをしたら、ルレイアと海に行けなくなるじゃないか」
お前は海から離れろ。
「帝国騎士団が、非合法組織の跳梁跋扈を許してはいけない。そうでしょ?」
「理想論を言えばそうだが、現実は無理だ。何度も『青薔薇連合会』の手を借りている以上、俺達が『青薔薇連合会』を後ろから撃つことは出来ない」
その通り。
あいつらは、ただのチンピラ集団じゃない。
帝国自警団のように、正義を冠する組織でもない。
マフィアだ。修羅の道を歩んできたマフィアなのだ。
彼らを後ろから撃つような真似をして、タダで済まされるはずがない。
いつか、何十、何百倍にしてその報いを受けさせられるだろう。
ましてや俺達は、幾度となく『青薔薇連合会』の手を借りている訳で。
マフィアである奴らが、借りを忘れるはずがない。
一度借りを作ったが最後、地獄の果てまで追いかけてきて、それを返すまで粘着してくるだろう。
マフィアに借りを作るというのは、そういうことだ。
一生粘着される覚悟は出来ている。
しかし、ブロテはそのような事情を知らない。
この女は、『青薔薇連合会』のことを、そこらの不良少年の集団としか見ていないようだった。
「国を守る帝国騎士団が、そんなに弱腰でどうするの?このまま一生『青薔薇連合会』に頭を下げ続けるって言うの?」
頭を下げる必要まではないと思うが。
お互い、裏切りが許されない関係ではあるだろうな。
後ろから撃つなんてとんでもない。
「何か問題があるのか?」
「…あるに決まってる。…まさか私がいない間に、これほどまでに帝国騎士団が退廃しているとは」
そりゃ悪かったな。
それを言うなら、お前がいない間の帝国自警団も、相当退廃していたと思うが。
その事実を指摘したら、余計ブロテの怒りの炎に油を注ぐ未来が見えたので、俺は黙っていた。
「…」
オルタンスにきっぱりと言われたブロテは、言い返す言葉が思いつかなかったらしく。
しばし、口を真一文字に噤んでいた。
…すると。
「…なら、今この場で、『青薔薇連合会』と手を切ることを約束して欲しい」
と、何やら頓珍漢な提案をした。
…は?
「これからは、『青薔薇連合会』の代わりに、私達帝国自警団があなた達に協力する。もう『青薔薇連合会』の手を借りる必要はない」
「…興味深い提案だ」
興味深いか?
何言ってんだこの女、としか思わんが。
「これ以上、非合法組織に大きな顔をさせる必要はない。今こそ帝国騎士団は『青薔薇連合会』と手を切り、これ以上彼らが勝手をするのを許しちゃいけないよ」
『青薔薇連合会』と手を切り…と言われても。
今現在は、何の手も借りてないんだが?
それに、『青薔薇連合会』に勝手をさせるなと言われても…。
別にあいつら、特に勝手なことはしてないんじゃないか?
そりゃ、裏社会で幅を利かせているのは事実だが。
それだって、今に始まったことではない。
「…つまり、どうしろと?」
「『青薔薇連合会』を検挙するんだよ。特に、あの男…ルレイアという幹部を」
ルレイアを検挙しろだと?
何処の誰が、死神に手錠を嵌めることが出来る?
本物の死神でも無理そうなことを、人間である俺達に頼むんじゃない。
命がいくつあっても足りん。
むしろ、出来るならお前達がやってくれ。
「そんなことをしたら、ルレイアと海に行けなくなるじゃないか」
お前は海から離れろ。
「帝国騎士団が、非合法組織の跳梁跋扈を許してはいけない。そうでしょ?」
「理想論を言えばそうだが、現実は無理だ。何度も『青薔薇連合会』の手を借りている以上、俺達が『青薔薇連合会』を後ろから撃つことは出来ない」
その通り。
あいつらは、ただのチンピラ集団じゃない。
帝国自警団のように、正義を冠する組織でもない。
マフィアだ。修羅の道を歩んできたマフィアなのだ。
彼らを後ろから撃つような真似をして、タダで済まされるはずがない。
いつか、何十、何百倍にしてその報いを受けさせられるだろう。
ましてや俺達は、幾度となく『青薔薇連合会』の手を借りている訳で。
マフィアである奴らが、借りを忘れるはずがない。
一度借りを作ったが最後、地獄の果てまで追いかけてきて、それを返すまで粘着してくるだろう。
マフィアに借りを作るというのは、そういうことだ。
一生粘着される覚悟は出来ている。
しかし、ブロテはそのような事情を知らない。
この女は、『青薔薇連合会』のことを、そこらの不良少年の集団としか見ていないようだった。
「国を守る帝国騎士団が、そんなに弱腰でどうするの?このまま一生『青薔薇連合会』に頭を下げ続けるって言うの?」
頭を下げる必要まではないと思うが。
お互い、裏切りが許されない関係ではあるだろうな。
後ろから撃つなんてとんでもない。
「何か問題があるのか?」
「…あるに決まってる。…まさか私がいない間に、これほどまでに帝国騎士団が退廃しているとは」
そりゃ悪かったな。
それを言うなら、お前がいない間の帝国自警団も、相当退廃していたと思うが。
その事実を指摘したら、余計ブロテの怒りの炎に油を注ぐ未来が見えたので、俺は黙っていた。


