「…え?寝てんだろ?」
と、尋ねるアリューシャ。
「うん、寝てるんだよ」
「寝ることに理由なんてねーだろ。眠いから寝るんだよ」
そりゃまぁ、そうなんですけど。
凄くシンプルな回答をありがとうございます。
もうそういうことにして良いんじゃないかな。
「あのなぁ。いくらアリューシャだって、狙撃中に眠いからって寝ないだろ?それと同じだ」
ルルシーが口を尖らせて言った。
するとアリューシャは。
「そりゃアリューシャだって…。狙撃中に眠くなったら…。…。…寝ねぇよ!」
ちょっと自信なくしてましたね。
大丈夫。狙撃中のアリューシャは、集中力の塊だから。
まず眠くなるということはないだろう。
「さすがのルーチェスだって、敵のアジトで眠りこけないだろ?普通は…」
「まぁ、ルーチェスもあまり普通ではないけどね」
「何か理由があるはずだ。多分、敵に眠らされたんだろう」
…でしょうね。
それに…ルーチェスの服の胸に開いている、小さい穴も気になる。
これだけ見たら、心臓を貫通してないとおかしいんですよね。
それなのに、ルーチェスは全くの無傷。
この焼けた痕は何だ?
「病院に連れて行くべきよ。病院で調べてもらおう」
シュノさんがそう提案した。
…それしかないですよね。今のところは。
「何かの…危険な毒かもしれないでしょう?眠っているだけのように見えるけど…。目を覚ますまで安心出来ないわ」
「…そうだな」
遅効性の毒を使用された…という可能性も、まだ捨てきれない。
シュノさんの言う通り、目を覚ますまでは安心出来ない。
けど…実は俺は、そんなに心配はしていない。
ルーチェスがそう簡単にくたばるなんて、欠片も思っちゃいない。
ましてや、あんなシケたモブみたいな連中にやられるなんて。
俺の弟子が、そんなにつまらない人間な訳がないだろう?
だから大丈夫だとは思ってるが…。
根拠もないのに大丈夫だなんて言っても、皆余計に不安を煽られるだけだろうし。
敢えて黙っておこうと思う。
「…ルーチェスの嫁には、どう伝える?連絡した方が良いよな…?」
ルルシーが言った。
あぁ…。そういえば。
「絶対心配するよな…。心配するなって言っても…」
ルルシーだってめちゃくちゃ心配してるのに、他人に「心配するな」なんて言っても駄目ですよ。
全く説得力がない。
「そうだね。余計な心配はかけたくない…。不用意に口を割らない方が良いね」
「でも、何も連絡しない訳にはいかないんじゃない?帰ってこなかったら心配するわよ」
連絡なしに帰ってこなかったら、そりゃ心配にもなる。
「そうですね…。せめて、別の女のところにお泊りしてきます、くらいの連絡は入れないと…」
「…それじゃあ、別の心配をするだろ…」
大丈夫ですよ。ルーチェス嫁なら。
「任務が長引いて帰れない、とだけ伝えてもらおう。ルルシー、君のところの準幹部は、ルーチェスの家のご近所だったよね?」
「ん?あぁ」
「じゃあ、彼に伝えてもらおうかな。くれぐれもルーチェスの容態のことは言わないで」
「分かった。ルヴィアにそう指示しておく」
責任重大ですね、ルヴィアさん。
とにかく、これで一応ルーチェス嫁へのフォローも出来た。
あとは…あなたが目を覚ますだけですよ、ルーチェス。
と、尋ねるアリューシャ。
「うん、寝てるんだよ」
「寝ることに理由なんてねーだろ。眠いから寝るんだよ」
そりゃまぁ、そうなんですけど。
凄くシンプルな回答をありがとうございます。
もうそういうことにして良いんじゃないかな。
「あのなぁ。いくらアリューシャだって、狙撃中に眠いからって寝ないだろ?それと同じだ」
ルルシーが口を尖らせて言った。
するとアリューシャは。
「そりゃアリューシャだって…。狙撃中に眠くなったら…。…。…寝ねぇよ!」
ちょっと自信なくしてましたね。
大丈夫。狙撃中のアリューシャは、集中力の塊だから。
まず眠くなるということはないだろう。
「さすがのルーチェスだって、敵のアジトで眠りこけないだろ?普通は…」
「まぁ、ルーチェスもあまり普通ではないけどね」
「何か理由があるはずだ。多分、敵に眠らされたんだろう」
…でしょうね。
それに…ルーチェスの服の胸に開いている、小さい穴も気になる。
これだけ見たら、心臓を貫通してないとおかしいんですよね。
それなのに、ルーチェスは全くの無傷。
この焼けた痕は何だ?
「病院に連れて行くべきよ。病院で調べてもらおう」
シュノさんがそう提案した。
…それしかないですよね。今のところは。
「何かの…危険な毒かもしれないでしょう?眠っているだけのように見えるけど…。目を覚ますまで安心出来ないわ」
「…そうだな」
遅効性の毒を使用された…という可能性も、まだ捨てきれない。
シュノさんの言う通り、目を覚ますまでは安心出来ない。
けど…実は俺は、そんなに心配はしていない。
ルーチェスがそう簡単にくたばるなんて、欠片も思っちゃいない。
ましてや、あんなシケたモブみたいな連中にやられるなんて。
俺の弟子が、そんなにつまらない人間な訳がないだろう?
だから大丈夫だとは思ってるが…。
根拠もないのに大丈夫だなんて言っても、皆余計に不安を煽られるだけだろうし。
敢えて黙っておこうと思う。
「…ルーチェスの嫁には、どう伝える?連絡した方が良いよな…?」
ルルシーが言った。
あぁ…。そういえば。
「絶対心配するよな…。心配するなって言っても…」
ルルシーだってめちゃくちゃ心配してるのに、他人に「心配するな」なんて言っても駄目ですよ。
全く説得力がない。
「そうだね。余計な心配はかけたくない…。不用意に口を割らない方が良いね」
「でも、何も連絡しない訳にはいかないんじゃない?帰ってこなかったら心配するわよ」
連絡なしに帰ってこなかったら、そりゃ心配にもなる。
「そうですね…。せめて、別の女のところにお泊りしてきます、くらいの連絡は入れないと…」
「…それじゃあ、別の心配をするだろ…」
大丈夫ですよ。ルーチェス嫁なら。
「任務が長引いて帰れない、とだけ伝えてもらおう。ルルシー、君のところの準幹部は、ルーチェスの家のご近所だったよね?」
「ん?あぁ」
「じゃあ、彼に伝えてもらおうかな。くれぐれもルーチェスの容態のことは言わないで」
「分かった。ルヴィアにそう指示しておく」
責任重大ですね、ルヴィアさん。
とにかく、これで一応ルーチェス嫁へのフォローも出来た。
あとは…あなたが目を覚ますだけですよ、ルーチェス。


