The previous night of the world revolution7~P.D.~

俺はルルシーと二人で、ルーチェスがいるはずの武器庫を探した。

『M.T.S社』が所持しているという、例の怪しい兵器とやらが、この武器庫にあれば良いのだが…。

あれほど周到に逃げたのだから、兵器も持ち逃げしたかもしれないな…。

「武器庫…この辺りか?」

「そうですね」

途中、気の弱そうな構成員を締め上げて、武器庫の場所を吐かせた。平和的にな。

恐らくこの辺りだ。

ルーチェスが蹴散らしたのだろう、気を失った『M.T.S社』の下っ端共が何人も、廊下で白目を剥いていた。

だが、戦闘音は消えている。
 
周囲は驚くほど静かだ。

「ルーチェスの奴、何処に行った?ここにはいないのか?」

ルルシーがそう聞いてきた。

「もう移動してるかもしれませんね。ここにいなかったら、電話で連絡してみましょう」

「分かった」

俺とルルシーは、半開きになった武器庫の扉を潜り抜けた。

するとそこには、散乱した数多くの武器と…。

…散らばった弾丸が、砂や石ころのように床に散らばっていた。

…これは…。

しかし、そのようなことはどうでも良い。

俺達の視界に入ってきたのは、ばったりと床に倒れて、気を失っているルーチェスだった。