The previous night of the world revolution7~P.D.~

俺がどんな監禁生活を送っていたか、について詳しく話しても良いのだが…。

それより、俺がさっきから気になっているのは。

「シェルドニア王国のときみたいに、お前が洗脳でもされていたらどうしようかと…」

「ねぇルルシー、それより」

「それより、じゃねぇ。心配してたんだぞ」

もう。いい加減言わせてくださいよ。

ルルシーが俺のことをたくさん心配してくれてのは、よく分かりましたから。

「ルルシーとルリシヤは、今日は任務があったんじゃないんですか?」

「…」

…ルルシー、忘れてない?

俺が帰ってきたと聞いて、任務放棄して帰ってきたんでしょう?

「そういえばそうだったな。ルレイア先輩が戻ってきた喜びの方が勝って、それどころじゃなかったが」

と、ルリシヤ。

おいおい。本当に忘れてたのか。

ルルシーもルルシーで、「あ、やべ…」みたいな顔になってたから、忘れてたんだろう。

もー、ルルシーったらおっちょこちょい。

でもそんなところも好き。

「良いんですか?任務放棄して」

今からでも行ってくるべきなのでは?

と、思ったが。

「まぁ、後日でも良いだろう…。アシュトーリアさんもルレイアの帰りを喜んでたから…多分許してくれるだろうし…」

とのこと。

「そこまで急ぐ用事でもなかったしな」

ふーん…。

「何の用事だったんですか?」

冷静に考えてみると、ルルシーとルリシヤが共同任務に当たることって珍しいですよね。

いや、シェルドニア王国のときのような例もありましたけど。

あれは本当特例みたいなもので、普段は滅多に一緒に組むことはないはず。

ルルシーは俺の相棒ですから。

あ、俺が不在だったからか?本来なら俺とルルシーが行くところを、俺の代理でルリシヤが務めてくれたとか?

「視察だよ、視察」

ルルシーがそう答えた。

「視察?」

「あぁ、『青薔薇連合会』系列組織の視察。『霧塵会』って知ってるか?」

「『霧塵会』ですか…。聞いたことはありますけど。確かサナリ派の…」

「それだ」

ふーん…『霧塵会』の視察…。

「何でまたいきなり?」

「あいつら、どうも近頃俺達に黙ってコソコソ動いてるようで、その真偽を確かめる為に、俺とルリシヤが派遣されたんだが…」

…結果的にその任務、サボっちゃった訳ですね?

まぁ、系列組織が『青薔薇連合会』に不義なことをしないよう見張るのは、いつもの仕事だが…。

『霧塵会』は『青薔薇連合会』でも、サナリ派の組織。

キナ臭い動きが見られるのなら、一応、目を光らせておいた方が良いだろう。

「明日、明日行くよ。改めて」

今日視察に来ると言われていたのにすっぽかされて、『霧塵会』の奴らも拍子抜けだろうな。

まぁ、そのくらいルーズでも問題ない。

『霧塵会』は取引相手ではなく、『青薔薇連合会』の下部組織の一つなのだから。

「じゃあ、俺もついていきますよ」

「ルレイアも?いや、お前はしばらくゆっくりしてろよ」

「えぇ〜?だって、ルルシーとルリシヤを二人にしたら、過ちを犯すんじゃないかって心配で」

「あーはいはい。良いからお前は休んでろ」

ルルシーったら、酷い。

仕方ない。ここはルルシーの言う通りにしようか。




…などと。

呑気にしていられたのは、その日までだった。