『青薔薇連合会』は、帝国騎士団のみならず。
大海を挟んだ向こう側、シェルドニア王国の王室にまで、その影響力を及ぼしている。
信じられない話だ。
たかが非合法組織が、どうしてそこまで…。
「それに…箱庭帝国の王様も、『青薔薇連合会』が一方的に顎で使う関係だって言われてるんだよ」
シャニーがそう言った。
箱庭帝国まで…。
「シャニー、箱庭帝国は王制じゃないよ、確か…。何て言うんだっけ…大統領だか委員長だか」
と、アンブロ。
あぁ、そうだっけ…。
箱庭帝国のことなんて、私、ほとんど知らないけど…。
革命が起きて、独裁体制が崩壊したんだっけ?
で、その革命にも…『青薔薇連合会』や帝国騎士団が関係している、と…。
「革命のときに、『青薔薇連合会』が散々帝国騎士団に資金や武器…その他の物資を提供させて、それを我が物顔で箱庭帝国に売りつけてたらしいね」
「そのせいで、今でも箱庭帝国は『青薔薇連合会』に逆らえないって」
「復興した箱庭帝国からも、強制的にお金を巻き上げてるそうだよ」
「そんな…」
長年の独裁体制が終わり、ようやく国民の手に自由が戻ってきて。
乏しい国力の中、少しずつ復興を進めている箱庭帝国からも、みかじめ料を巻き上げているとは。
これがマフィアのやり口か。
なんて卑劣な…。
「それどころか…ベルガモット王家の皇太子を、人質として『青薔薇連合会』で監禁してるって話もある」
「…!」
皇太子を人質に…。
『青薔薇連合会』は他国のみならず、このルティス帝国の王家の権力も掌握していると。
なんという卑劣なことを…。
「帝国騎士団は、そんな『青薔薇連合会』を放置しているの?」
『青薔薇連合会』がそれほどに、国内を荒らしているなら。
帝国騎士団は黙っていてはいけない。すぐにでも『青薔薇連合会』を取り締まり、卑劣なマフィアを叩かなければ。
それが、この国の中枢を担う帝国騎士団の役目だろう。
…それなのに…。
「無理だよ。帝国騎士団だって、『青薔薇連合会』に資金提供してる立場なんだから」
「どうしてそんなことするの?帝国騎士団に何のメリットがあるの?」
「さぁね…。脅されているんだろうとは思うけど…」
そんな馬鹿な話があるか。
帝国騎士団ともあろう組織が、マフィアごときに脅されて、唯々諾々と言うことを聞くなんて。
「それに、『青薔薇連合会』は帝国騎士団と深く癒着してるんだ。お互いがお互いを利用し合っている関係なんだろう」
セルニアがそう言った。
だとしても、許されることじゃない。
誇り高い帝国騎士団が、まさか『青薔薇連合会』などという非合法組織の力を借り。
そして帝国騎士団も、『青薔薇連合会』に力を貸すなんて…。
マフィアと癒着する政府。
考えただけで、吐き気がするほど最悪だ。
「…そんな状況になるのを、帝国自警団は止められなかった」
ポツリと、マリアーネが呟いた。
大海を挟んだ向こう側、シェルドニア王国の王室にまで、その影響力を及ぼしている。
信じられない話だ。
たかが非合法組織が、どうしてそこまで…。
「それに…箱庭帝国の王様も、『青薔薇連合会』が一方的に顎で使う関係だって言われてるんだよ」
シャニーがそう言った。
箱庭帝国まで…。
「シャニー、箱庭帝国は王制じゃないよ、確か…。何て言うんだっけ…大統領だか委員長だか」
と、アンブロ。
あぁ、そうだっけ…。
箱庭帝国のことなんて、私、ほとんど知らないけど…。
革命が起きて、独裁体制が崩壊したんだっけ?
で、その革命にも…『青薔薇連合会』や帝国騎士団が関係している、と…。
「革命のときに、『青薔薇連合会』が散々帝国騎士団に資金や武器…その他の物資を提供させて、それを我が物顔で箱庭帝国に売りつけてたらしいね」
「そのせいで、今でも箱庭帝国は『青薔薇連合会』に逆らえないって」
「復興した箱庭帝国からも、強制的にお金を巻き上げてるそうだよ」
「そんな…」
長年の独裁体制が終わり、ようやく国民の手に自由が戻ってきて。
乏しい国力の中、少しずつ復興を進めている箱庭帝国からも、みかじめ料を巻き上げているとは。
これがマフィアのやり口か。
なんて卑劣な…。
「それどころか…ベルガモット王家の皇太子を、人質として『青薔薇連合会』で監禁してるって話もある」
「…!」
皇太子を人質に…。
『青薔薇連合会』は他国のみならず、このルティス帝国の王家の権力も掌握していると。
なんという卑劣なことを…。
「帝国騎士団は、そんな『青薔薇連合会』を放置しているの?」
『青薔薇連合会』がそれほどに、国内を荒らしているなら。
帝国騎士団は黙っていてはいけない。すぐにでも『青薔薇連合会』を取り締まり、卑劣なマフィアを叩かなければ。
それが、この国の中枢を担う帝国騎士団の役目だろう。
…それなのに…。
「無理だよ。帝国騎士団だって、『青薔薇連合会』に資金提供してる立場なんだから」
「どうしてそんなことするの?帝国騎士団に何のメリットがあるの?」
「さぁね…。脅されているんだろうとは思うけど…」
そんな馬鹿な話があるか。
帝国騎士団ともあろう組織が、マフィアごときに脅されて、唯々諾々と言うことを聞くなんて。
「それに、『青薔薇連合会』は帝国騎士団と深く癒着してるんだ。お互いがお互いを利用し合っている関係なんだろう」
セルニアがそう言った。
だとしても、許されることじゃない。
誇り高い帝国騎士団が、まさか『青薔薇連合会』などという非合法組織の力を借り。
そして帝国騎士団も、『青薔薇連合会』に力を貸すなんて…。
マフィアと癒着する政府。
考えただけで、吐き気がするほど最悪だ。
「…そんな状況になるのを、帝国自警団は止められなかった」
ポツリと、マリアーネが呟いた。


