「君は当然知ってるんでしょ?昔、ルレイア卿の身に何が起きたか…」
あぁ、よく知っている。
誰よりもよく知ってるさ。
「…お前こそ、そのことを何処で知った?」
まさか、ルレイアから直接聞き出したんじゃないだろうな。
もしルレイアの過去について、この女がしつこく尋問したのだとしたら。
俺は今すぐ、この女の首を絞めて殺してやる。
「帝国自警団の権限を使って、こちらで独自に調べたんだよ」
…だ、そうだ。
良かったな、かろうじて命拾いして。
だからって、勝手にルレイアの過去を調べられて、良い気分はしない。
「お前ら、あれだけルレイアを目の仇にしてた癖に…」
「それについては反省してるよ。私は何も知らずに、彼を悪者だと思い込んでいた。でも…そうじゃなかった」
「…」
「彼は悪者になったんじゃない。悪者にさせられたんだ。ルレイア卿を裏切り、傷つけた全ての人の手によって」
…あぁ、そうだよ。
よく分かってるじゃないか。
「それどころか、彼は本来帝国騎士団に…明るい表の世界で、正義に忠実に生きる立場だった」
帝国騎士団四番隊隊長だったからな。
そりゃあ、立派な「正義」を掲げていたことだろう。
今となっては、帝国騎士団の言う「正義」など、ちり紙ほどの重さしかないがな。
「だから、私は彼に人生をやり直させてあげたいんだ」
と、ブロテは真面目な顔で語った。
「『青薔薇連合会』を抜けて、裏の世界から足を洗って、真っ当に生きて欲しい。出来ることなら…帝国自警団に入って欲しいと思うけど…」
『青薔薇連合会』をやめて、裏の世界から足を洗って。
そして、帝国自警団に入るだと?
それはまた…急転直下の人生だな。ルレイアにとっては。
「ルレイア卿はそうするべき人間だと思うんだ。これ以上悪事を重ねさせたくない」
「…」
「彼にとっては、もう二度と…帝国騎士団や帝国自警団の言うことなんて信じられないかもしれない。だけど…あと一回。もう一回だけ、考え直して欲しい。世の中意外と捨てたものじゃないって、分かって欲しいんだ」
…成程。
よく分かった。ブロテの言い分は。
あぁ、よく知っている。
誰よりもよく知ってるさ。
「…お前こそ、そのことを何処で知った?」
まさか、ルレイアから直接聞き出したんじゃないだろうな。
もしルレイアの過去について、この女がしつこく尋問したのだとしたら。
俺は今すぐ、この女の首を絞めて殺してやる。
「帝国自警団の権限を使って、こちらで独自に調べたんだよ」
…だ、そうだ。
良かったな、かろうじて命拾いして。
だからって、勝手にルレイアの過去を調べられて、良い気分はしない。
「お前ら、あれだけルレイアを目の仇にしてた癖に…」
「それについては反省してるよ。私は何も知らずに、彼を悪者だと思い込んでいた。でも…そうじゃなかった」
「…」
「彼は悪者になったんじゃない。悪者にさせられたんだ。ルレイア卿を裏切り、傷つけた全ての人の手によって」
…あぁ、そうだよ。
よく分かってるじゃないか。
「それどころか、彼は本来帝国騎士団に…明るい表の世界で、正義に忠実に生きる立場だった」
帝国騎士団四番隊隊長だったからな。
そりゃあ、立派な「正義」を掲げていたことだろう。
今となっては、帝国騎士団の言う「正義」など、ちり紙ほどの重さしかないがな。
「だから、私は彼に人生をやり直させてあげたいんだ」
と、ブロテは真面目な顔で語った。
「『青薔薇連合会』を抜けて、裏の世界から足を洗って、真っ当に生きて欲しい。出来ることなら…帝国自警団に入って欲しいと思うけど…」
『青薔薇連合会』をやめて、裏の世界から足を洗って。
そして、帝国自警団に入るだと?
それはまた…急転直下の人生だな。ルレイアにとっては。
「ルレイア卿はそうするべき人間だと思うんだ。これ以上悪事を重ねさせたくない」
「…」
「彼にとっては、もう二度と…帝国騎士団や帝国自警団の言うことなんて信じられないかもしれない。だけど…あと一回。もう一回だけ、考え直して欲しい。世の中意外と捨てたものじゃないって、分かって欲しいんだ」
…成程。
よく分かった。ブロテの言い分は。


